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 菅民主党政権は「公務員制度改革」をその政策の中心に据えている。政権をとった2009年のマニフェストの2本柱は「総人件費2割削減」と「天下り根絶」だった。最近その「改革」が進まないと批判を受けているが、政権をとって、かつての野党的スタンスがかなり変わってきたのだろう。

拡大名古屋市議会の本会議の様子=名古屋市中区
 この「変身」はメディアなどでは評判が悪いようだが、筆者は当然のことで、むしろ、望ましい政策転換だと思っている。というのは、この2本柱は双方ともに実現不可能なだけでなく、的外れな政策だからだ。

 まず、総人件費2割削減。実は、日本の公務員の総人件費の対GDP比はOECD諸国で最低の6%。例えば、イギリスやフランスの半分以下なのである。また、人口1000人当たりの公務員の数も42.2人と、これも、イギリス、フランスの半分以下。

 この上、公務員の数を削減する必要が本当にあるのだろうか。公務員の数だけではなく、財政の規模でも日本はGDPの37%と、データのあるOECD諸国28カ国の24番目。人口5000万人以上の先進国では最も小さな政府を維持している。 ・・・続きを読む
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筆者

榊原英資

榊原英資(さかきばら・えいすけ) 青山学院大学特別招聘教授、エコノミスト

1941年生まれ。東京大学経済学部卒、1965年に大蔵省に入省。ミシガン大学に留学し、経済学博士号取得。1994年に財政金融研究所所長、1995年に国際金融局長を経て1997年に財務官に就任。1999年に大蔵省退官、慶応義塾大学教授、早稲田大学教授を経て、2010年4月から青山学院大学教授。近著に「フレンチ・パラドックス」(文藝春秋社)、「ドル漂流」「龍馬伝説の虚実」(朝日新聞出版) 「世界同時不況がすでに始まっている!」(アスコム)、「『日本脳』改造講座」(祥伝社)など。

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