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政策男子部新連載「政策がつくる未来」~第1回「ポジ出し」の論議を始めよう~

政策男子部

 新企画がスタートします。「政策男子部」による連載「政策がつくる未来」です。「政策男子部」は日夜ソーシャルイシューと接し、本質的で具体性ある政策を希求して政策を練ったり論じたりしている若手・中堅男子+女子マネージャーを柱とした「部活」です。社会にインパクトを与えるような政策、提言などのコンテンツを発信すべく、世代や立場を超えた多くの方々 と一緒に汗を流していきたいです。連載第1回の今回は、そんな私たちの自己紹介を含めて、政策なるものの捉え方について議論を展開してみました。(政策男子部部長・間中健介)

「埋蔵ポジ」を探す!

政策男子部のキックオフミーティング=2012年4月23日、東京・築地

 連載開始にあたり政策男子部の説明をいたします。

 部員たちは皆すでに、それぞれ運動体や勉強会などの「場」を持ち、一種のリーダー的な存在で、独立した立場で社会課題解決に取り組んでいる若手・中堅の男子です。20代~30代の会社員や公務員、地方議員らが中心です。学生時代、あるいは社会人として日々磨いてきた規律や専門性をもとに自分自身の役割を自ら定義し、エコシステムを生み出している男子です。政策男子部はそうした独立したリーダーたち、いわば「族長」や「志士」とも言える立場からの発の提案や主張を多様に発信していく取り組みでもあります。

 このリーダーたちが共有する価値観は「当事者として社会課題を捉え、解決に取り組むこと」「政策への需要を増やすこと」です。私たちは現代を生きる責任世代です。政治家を批判するよりも、政治家というソーシャルリソースをいかに有効活用するか、進化発展させていくかという観点から物事を捉えていきます。

 そういう点で、私たちは「ダメ出しからポジ出しへ」をスローガンに掲げます。埋蔵金ならぬ「埋蔵ポジ」を見つけていかないといけない時代ですから、ダメと言われているものなかからポジを見つけたり、ポジになりそうなものを見つけてポジに育てたりといった作業をしていきたいです。

 この連載を通して今後チャレンジしていきたいのは、現実に追従することのないマニフェストを生み出すことです。それも一つでなく二つ、三つと生み出したいです。

販促パンフではない「プランA、プランB」を

 他党との間で支持率や議席数を競っている以上、政党のマニフェストはどうしても「販促パンフレット化」の呪縛から逃れられません。政党同士が販促競争をすること自体は好ましいことでもありますが、たとえば「議員を減らします」と言っておきながら「比例代表の定数削減に反対」で、かつ「議員立法を推進します」といったように、どんな思想のもとに何を実現したいのかがわからないメニューが少なくありません。比例定数削減に反対で議員立法を推進するのであれば、議員を増やしますと言う方がしっくりきます。万事こうした恣意的なメニューが多いのです。価値観を提示する努力と覚悟をせずに恣意的にメニューを並べるという不誠実が横行しているから、政治勢力への不信が広がっているという面はあるのではないでしょうか。

 確かに、価値観を提示するのは容易でなく、価値観と個別の言動を一致させることが容易でないこともまた事実です。企業経営者だって「すべての従業員を幸せにしたい」と言いつつもリストラしなければいけない局面もあります。

 ですからなおのこと、政党ではない政策男子部は現実のしがらみにとらわれないマニフェストをインキュベーションする作業に取り組みたいのです。とはいえ、現実を無視した“非現実的”なマニフェストを提示しようというのではありません。しがらみなどを所与の前提とはしないということです。そういう意味では、私たち自身も自己の主張を超越していく努力が問われています。

 ここから先は、最近気になる社会的なイシューについて部活で行なったブレーンストーミング的な議論を紹介します。今後はこうした議論の中から具体的な政策を生み出していきます。ご期待ください。また、部員も広く募集しています。

脱原発依存への道筋

部員A やはり原子力発電所の再稼働問題を考えてみたいです。私は1997年に立ち上がった滋賀県湖南市の市民共同発電所について研究をしてきました。やはり「卒原発」に進むことが欠かせないが、

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