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株価は調整局面入りか

榊原英資 (財)インド経済研究所理事長、エコノミスト

 2012年11月から上昇局面に入った日経平均株価は、一時15,000円を上回り、ここ6カ月間でほぼ70%上昇した。さすがに5月23日は1,000円以上下落、いったん調整をする気配だ。5月24日も再び上昇したものの、その後は下落に転じている。

 ここ6ヵ月の株価上昇の主因は日本銀行によるいわゆる異次元金融緩和。円ドル相場も2012年11月の1ドル80円前後から、2013年5月には100円を超える円安に転じ、これが株価を引き上げる要因にもなった。また、アメリカ経済も好調でダウ平均も15,000ドル越え史上最高値をつけたのだった。

 世界的に資産が債券から株価へ移動し、株高・債券安の状況になってきている。日本の10年物国債の流通利回りも急上昇し、2012年4月以来、約1年2ヵ月ぶりに1%台に乗った。その後は0.9%前後で推移しているが、長期金利は世界的に上昇しており、かつてのように0.6%前後に戻す状況にはない。

 FRBのバーナンキ議長が、

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