メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

安倍政権は長期安定へ向かうのか

榊原英資 (財)インド経済研究所理事長、エコノミスト

 過去6年の間、2007年から2013年の間に6人の総理が日本では誕生している。福田康夫、麻生太郎、鳩山由紀夫、管直人、野田佳彦、そして安倍晋三だ。

 総理が1年ごとに変わるのだから大臣の交代はより頻繁になる。例えば財務大臣は9人、平均在任期間は8ヵ月だ。もしアメリカで大統領が1年ごとに交代したら大変なことである。

 大統領が交代すると1,000人を超す人々が新たに官僚機構に入ってくるからだ。ワシントンの民族大移動ともいわれているが、アシスタントや秘書まで入れると2,000人を超える人事異動ということになる。

 日本では総理大臣が変わっても、あるいは政権が自民党から民主党へ、さらに自民党に変わってもそれほど大きな人事異動は起こらない。行政機構の人事が政治的に中立的で安定しているからだ。安倍政管は民主党時代の官僚のトップを入れ替えて

・・・ログインして読む
(残り:約824文字/本文:約1194文字)