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迷走激しい米共和党(下)

吉松崇 経済金融アナリスト

共和党の問題は政治指導者にある

 “オバマケア”への対応に限らず、財政・金融政策についても、共和党の政策アジェンダにはマクロ経済学の知識があれば首を傾げたくなるような政策が目に付く。

 例えば「金本位制の検討」が典型的で、これに賛同するエコノミストは共和党の政策ブレーンを含めても誰もいないだろう。これは、2008年の金融危機を目の当りにした有権者の直感には訴えるが、実際に採用するととんでもない疫災を招くような政策である
(詳しくは拙稿「ポール・ライアン氏の経済思想とは」(2)2012年8月31日、をご参照頂きたい)。

 共和党の病状は支持者への迎合である。多くの人は、これをティー・パーティーの人々のせいにするであろう。しかし、政党の支持者は市井の人々であって、政策立案の為の十分な知識を持ち合わせていない。

 政党が掲げる政策に責任を持つべきは政治指導者たちである。そういう人達が現実を無視して有権者の直情に訴えるようなプロパガンダを打ち上げ、或いは“オバマケア”のような本来支持者を説得して超党派で推進すべき政策をサボタージュする。これでは ・・・続きを読む
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筆者

吉松崇

吉松崇(よしまつ・たかし) 経済金融アナリスト

1951年生まれ。1974年東京大学教養学部卒業。1979年シカゴ大学経営大学院(MBA)修了。日本債券信用銀行(現あおぞら銀行)、リーマン・ブラザース等にて30年以上にわたり企業金融と資本市場業務に従事。10年間の在米勤務(ニューヨーク)を経験。2011年より、経済・金融の分野で執筆活動を行う。著書:『大格差社会アメリカの資本主義』(日経プレミアシリーズ、2015年)。共著:『アベノミクスは進化する』(中央経済社、2017年)。

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