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仮想でも「通貨」と呼ぶべきでないビットコイン

榊原英資 青山学院大学特別招聘教授、エコノミスト

 ビットコインはインターネット上の仮想通貨だといわれている。極めて低いコストでの短時間の決済(およびマイクロペイメント)を可能にするので2009年以来その取引量が急速に増大してきたものだ。

 ただ、投機目的の取引が多く、実際の製品やサービスの支払いに使用されている量は小規模である。一般的なクレジットカードの手数料2~3%に比べ費用が抑えられることがメリットとされOkCupid、Reddit、ヴァージン・ギャラクテック等が採用しているという。

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 しかし、価格変動が激しく不安定な価値評価しかない通貨を使用する人はごく少数で「仮想」通貨だといっても通貨としてはほとんど意味のないものである。

 たしかに、自国通貨の信頼が弱いアルゼンチン等では代替通貨として使われているし、一部のイラン人は通貨制裁を回避するために使用しているという。又、麻薬の取引やマネーロンダリング等の違法取引に使われている事もあるという。

 基本的に通貨は国家と中央銀行がその価値を保証することで成り立っている。中央銀行は過度のインフレを抑制し、自国の通貨価値を維持すると同時に、 ・・・続きを読む
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筆者

榊原英資

榊原英資(さかきばら・えいすけ) 青山学院大学特別招聘教授、エコノミスト

1941年生まれ。東京大学経済学部卒、1965年に大蔵省に入省。ミシガン大学に留学し、経済学博士号取得。1994年に財政金融研究所所長、1995年に国際金融局長を経て1997年に財務官に就任。1999年に大蔵省退官、慶応義塾大学教授、早稲田大学教授を経て、2010年4月から青山学院大学教授。近著に「フレンチ・パラドックス」(文藝春秋社)、「ドル漂流」「龍馬伝説の虚実」(朝日新聞出版) 「世界同時不況がすでに始まっている!」(アスコム)、「『日本脳』改造講座」(祥伝社)など。

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