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減速局面に入った中国経済

榊原英資 (財)インド経済研究所理事長、エコノミスト

 第13期全国人民代表大会(全人代)第2回会議の閉幕に合わせて去る3月13日記者会見をした中国の李克強首相は高金利商品のディフォールトは避けられないとディフォールトを容認する姿勢を示しながらも、2014年の成長目標7.5%の達成には自信を示しています。

 中国の経済成長率は2012年は7.7%、2013年も7.7%とされています。中国経済の1979年から2011年の平均成長率は9.79%とほぼ10%ですから、おそらく2012年前後から中国経済は減速局面に入ったのでしょう。10%前後の高度成長時代から7%台の安定成長時代に移行しているのが現在の状況なのではないでしょうか。

 ほぼ40年前、1973年から74年にかけて日本経済も高度成長期から安定成長期に移行しています。1956年~73年度の平均成長率は9.1%、1974年~90年度の平均成長率は4.2%です。1973~74年度を境に日本経済は高度成長期から安定成長期に移行したのです。ほぼ40年のラグを持って中国経済も、又、高度成長期から安定成長期に移行したと考えられます。

 中国の人口は現在13億5524万人(2013年)で世界一ですが、2025年には14億人前後でピークを打ちその後減少に転じます。2050年にはピークから減少して

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