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米価を低下させた農協が要求する価格補てん

山下一仁 キヤノングローバル戦略研究所研究主幹

 米価低下に、農協や政治が反応している。農協の要請を受けた自民党は、農水省に米価低下に対する農家への価格補てん、米の買い入れによる米価回復を強く要求している。

 農協は、2014年産米の概算金が過去最低の水準に下がり、農家の再生産が危うくなっていると主張している。通常は、米価というと、農協が卸売業者に販売する価格である。しかし、自民党の会議でも米価ではなくコメの概算金が大きく下がっていることが取り上げられている。

 コメの概算金とは、農協が収穫後に卸売業者に販売できると見込む価格から農協の販売手数料を差し引いて、農家に支払う価格である。実際に卸売業者への販売価格が高くなったり、低くなったりすると、農家に支払う最終価格は調整されるが、基本的には農家の手取り価格だと考えてよい。

 14年産米の概算金は一部の銘柄を除き、60kg当たり1万円を割り込んだ。東北の主要銘柄は8000円台、その他の銘柄は7000円台と3000円前後の値下げである。

 しかし、 ・・・続きを読む
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筆者

山下一仁

山下一仁(やました・かずひと) キヤノングローバル戦略研究所研究主幹

1955年岡山県笠岡市生まれ。77年東京大学法学部卒業、農林省入省。82年ミシガン大学にて応用経済学修士、行政学修士。2005年東京大学農学博士。農林水産省ガット室長、欧州連合日本政府代表部参事官、農林水産省地域振興課長、農村振興局整備部長、農村振興局次長などを歴任。08年農林水産省退職。同年経済産業研究所上席研究員。10年キヤノングローバル戦略研究所研究主幹。「フードセキュリティ」「農協の大罪」「農業ビッグバンの経済学」「企業の知恵が農業革新に挑む」「亡国農政の終焉」など著書多数。

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