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「強欲の帝国」の危機、800倍の格差に社会は耐えられるか

「99%の国民は決して上位1%にはなれない」、格差社会アメリカにうずまく抗議の声

榊原英資 青山学院大学特別招聘教授、エコノミスト

 『強欲の帝国』はチャールズ・ファーガソンが2012年に出版した。「ウォール街に乗っ取られたアメリカ」について強い警鐘を鳴らした著作である。邦訳は早川書房から2014年4月に発刊されている。

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 全体としてのアメリカ経済は順調に推移している。2013年の成長率は1.9%。IMFの予測(2014年7月の世界経済見通し)によると2014年は1.7%、15年は3.0%の成長率を達成するとされている。

 この成長率は先進国の中でもトップクラスの高さであり、特に2015年の3.0%はイギリス、カナダを上回る先進国中最も高い水準である。失業率も2009年、10年の9.28%、9.63%から大きく低下し、2014年には6.38%まで下がると予測されている。

 しかし、こうしたマクロ面での好調さにもかかわらず、 ・・・続きを読む
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筆者

榊原英資

榊原英資(さかきばら・えいすけ) 青山学院大学特別招聘教授、エコノミスト

1941年生まれ。東京大学経済学部卒、1965年に大蔵省に入省。ミシガン大学に留学し、経済学博士号取得。1994年に財政金融研究所所長、1995年に国際金融局長を経て1997年に財務官に就任。1999年に大蔵省退官、慶応義塾大学教授、早稲田大学教授を経て、2010年4月から青山学院大学教授。近著に「フレンチ・パラドックス」(文藝春秋社)、「ドル漂流」「龍馬伝説の虚実」(朝日新聞出版) 「世界同時不況がすでに始まっている!」(アスコム)、「『日本脳』改造講座」(祥伝社)など。

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