メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

ソニー、B to Bビジネスで活路を探る

デバイス分野でイメージセンサーとバッテリーに経営資源を集中

大河原克行 フリーランスジャーナリスト(IT産業)

 ソニーが11月18日と25日の2日に渡り、「SONY IR Day 2014」を開催し、各事業分野における中期的な事業方針と経営数値目標を発表した。

「SONY IR Day 2014」で語る平井一夫社長

 IR Dayは、証券アナリストおよび報道関係者を対象に実施した事業方針説明会で、電機大手では、日立製作所やパナソニックが実施している。ソニーも昨年、エンタテインメント分野における事業説明会を、証券アナリストを対象に実施したことがあったが、これは当時の筆頭株主であるサード・ポイントのエンタテインメント事業の分離提案を受けて、開催したものであり、今回のようにほぼすべての事業領域を対象に、事業説明を行うのは初めてのことだ。

「利益を安定的に確保する」

 平井一夫社長は、「より透明性をもった情報開示と説明責任を果たすことを目的として、それぞれの事業責任者が中期的方針や目標を説明するのが、今回のIR Day。2017年度に向けて、事業環境や競争状況をしっかりと分析し、それを前提として、利益を安定的に確保することを重視した計画を作るように、各事業ユニットに指示した」と、新たに打ち出した事業方針の基本的姿勢を明らかにする。

 実際、各事業分野の発表内容をみると、各事業責任者が異口同音に語っていたのが、「売上高が2~3割減少しても、安定的な利益を確保できる体質への転換」という点だ。

 テレビやスマホでは、さらなるモデル数の削減を行うとともに、1台あたりの収益性を向上。プレイステーション事業においては、成長戦略を掲げるもの、かつてのプレイステーション2ほどの販売台数を見込めないことを前提に、ネットワークサービスを通じたコンテンツ販売の強化で、1人あたりの収益を拡大する方針を打ち出した。

ホームエンタテインメント&サウンド分野は横ばい

 平井社長は、「プレイステーション4のインストールベース拡大によって、プレイステーションユーザーのさらなる増加を図る一方で、

・・・ログインして読む
(残り:約1447文字/本文:約2260文字)