医療制度の問題点、今後の改革の方向性をデータにもとづき考えよう
2015年01月21日
日本が抱えるリスクは何でしょうか。何をリスクと考えるかは人によって異なるのですが、私が考える大きなリスクは二つあります。
それは巨大地震と財政破綻です。巨大地震が発生する場所や日時を予測するのは難しいでしょう。それでも私たちは、いざという時のために自宅に保管できる防災用品を用意したり、家族と連絡方法を確認したりと準備をしています。
一方で、財政破綻に関しては、予測も対応も地震と比べたらはるかに容易なはずです。そもそも財政破綻が起きないように、現在日本が抱える巨額の財政赤字を減らすために私たちができることは何なのでしょうか。
日本では政府の財政赤字が増え続けています。このような状況を「財政的児童虐待」と呼びます。ちょっとどきりとする言葉ですが、ボストン大学のコトリコフ教授が命名した経済学の用語です。現役世代が若年層あるいはこれから生まれてくる将来世代に財政負担を押し付けており、日本で生まれた赤ちゃんはすでに数千万円の借金を背負っています。まさに財政的に児童虐待をしているのです。
多くの国では生まれて来る赤ちゃんも若者も、日本のような巨額の借金を背負っていません。日本は安全で、美味しい食べ物も多く、サービスも良く、本当に住みやすい国です。けれどもこのまま財政赤字が増え続ければ、
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