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ESG投資は花盛り 選別が描き出す優等生的世界

起源はキリスト教倫理観。外れたネガティブ企業にも味がある

木代泰之 経済・科学ジャーナリスト

すでに世界の資産運用の30%を占めるESG投資

ESG投資を勧める投資家向け資料拡大ESG投資を勧める投資家向け資料

 世界の株式市場で、企業の財務数字に表れない価値に着目した「ESG投資」が盛んになっている。環境(Environment)、社会(Social)、企業統治(Governance)という三つのテーマに熱心に取り組む企業が、好ましい投資対象として認定される。

 欧米では年金基金など1700以上の機関投資家が採用し、運用資産は世界全体で約2500兆円、約30%を占める。日本では2年前にGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が年金運用の投資先として採用を決めた。この間、運用額は約70倍の50兆円(全体の3%)に急増。選ばれた企業は株価上昇を喜び、外れた企業は絶句して悔しがる。

世界のESG投資額(単位:10億ドル)拡大世界のESG投資額(単位:10億ドル)

多くの審査項目にパスした「優等生企業」が投資対象に

 ESG投資は環境・社会・企業統治の3分野で、数字には出て来ない企業価値を個別に審査して格付けする。国連が2015年に採択したSDGs(持続的開発目標)に則(のっと)っており、従来の売上高や利益率などで企業評価をする手法とはまったく異なる。 ・・・続きを読む
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筆者

木代泰之

木代泰之(きしろ・やすゆき) 経済・科学ジャーナリスト

経済・科学ジャーナリスト。東京大学工学部航空学科卒。NECで技術者として勤務の後、朝日新聞社に入社。主に経済記者として財務省、経済産業省、電力・石油、証券業界などを取材。現在は多様な業種の企業人や研究者らと組織する「イノベーション実践研究会」座長として、技術革新、経営刷新、政策展開について研究提言活動を続けている。著書に「自民党税制調査会」、「500兆円の奢り」(共著)など。

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