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『レ・ミゼラブル』新キャストお披露目会見

生田絵梨花、コゼットのように光のような存在になれたら

真名子陽子 ライター、エディター


拡大「レ・ミゼラブル」新キャストお披露目会見=中村茉央撮影

 2017年に日本初演30周年を迎える『レ・ミゼラブル』。原作は、フランス文学の巨匠ヴィクトル・ユゴーが自身の体験をもとに、19世紀初頭のフランスの動乱期を舞台に、社会情勢や民衆の生活を克明に描いた大河小説。1985年にロンドンで初演され、日本では1987年の初演以来再演を重ね、2015年には上演回数が3000回に達し、全世界の観客総数も6500万人を突破している。

 そのミュージカルの金字塔ともいうべき『レ・ミゼラブル』。2017年の30周年記念公演に出演する新キャストのお披露目会見が行われ、それぞれ抱負を語り、記者の質問に答えた。登壇者は、生田絵梨花(コゼット役)、小南満佑子(コゼット役)、内藤大希(マリウス役)、橋本じゅん(テナルディエ役)、鈴木ほのか(マダム・テナルディエ役)、唯月ふうか(エポニーヌ役)、松原凜子(エポニーヌ役)、相葉裕樹(アンジョルラス役)、二宮愛(ファンテーヌ役)。

拡大鈴木ほのか(左)と生田絵梨花=中村茉央撮影

給食の時間に先生が『噫無情』の読み聞かせを

生田:小学生の頃から何度も見ている大好きな作品なので、今ここにいることをうれしく思います。今日、とても緊張していたのですが、温かい素敵な方ばかりで、また、大先輩もたくさんいらっしゃいますので、背中を見て学びながら、“レミゼ”の世界に溶け込めるようがんばりたいです。

小南:2015年に初舞台を踏ませていただき、こうして30周年という記念すべき年に、また大好きな作品にコゼットとして戻ってこられたことを本当にうれしく思います。精いっぱいがんばって歌いたいと思います。

内藤:両親と一緒に見に行ったのが『レ・ミゼラブル』。迷惑をかけながら舞台俳優としてやってきて、今回、両親が見せてくれた“レミゼ”に出られるということがとてもうれしく、最高の親孝行だなと思っています。両親の期待もふくめ、皆さんに恩返しできるようしっかり務めたいです。

橋本:小学校低学年の頃、給食の時間に先生が『噫無情(ああむじょう)』の読み聞かせをずっとして下さっていて、毎日泣き笑い、次の日を楽しみにしていました。その時はテナルディエなんて大っきらいでした。「なんてひどいんだ、かわいそうなコゼット」と。でもこうして縁が結ばれましたので、大好きな気持ちで幕をあげられるようにがんばりたいと思います。

鈴木:『レ・ミゼラブル』に帰ってくることができたこと、本当に心から感謝いたします。初演のコゼット役をいただいて、私の人生を本当に大きく変えてくださいました。10年後にファンテーヌ役、そして、とうとうマダム・テナルディエ役に到達いたしました。今まで演じたコゼットやファンテーヌ、そして30年の間『レ・ミゼラブル』を応援してくださっている方々が私のマダム・テナルディエを見て、同じ人物なのかと驚いてもらえるように変身したいと思っています。

唯月:今回、エポニーヌ役として出演することができて、うれしさと緊張といろんな気持ちが混ざって今この舞台に立っています。自分らしいエポニーヌを演じられるよう精いっぱいがんばります。

松原:エポニーヌ役として選んでいただいて、自分の中にエポニーヌの要素があったのかと驚いております。私にとって演劇の舞台は初めてですので、未熟ではありますが、自分の中の、自分でも知らない部分を見つけながら、皆さんに満足していただけるようなエポニーヌ役を創っていきたいと思っています。

相葉:ようやく、アンジョルラス役ということを発表できてうれしく思います。この歴史ある作品にこの役として出られること、帝国劇場に立てること、本当にうれしく思います。しっかり役をまっとうしたいと思います。

二宮:人生初めてのミュージカル出演が、30年続いている名作『レ・ミゼラブル』ということを本当に光栄に思います。それとともにとても緊張もしています。未熟ではありますが、たくさん勉強させていただきながら、一生懸命ファンテーヌという役を育てて、演じていきたいと思っております。

拡大左から、小南満佑子、松原凜子、内藤大希=中村茉央撮影

帝国劇場は20代のうちに立っておきたい劇場

――オーディションを受けた理由と、オーディションの中で印象に残ったこと。

生田:『レ・ミゼラブル』は雲の上のような存在だったのですが、中学生くらいからコゼットに心が動くようになって、私もいつかあの役を演じたいと、夢を目標にしてずっとやってきました。オーディションでは、「あなたは本当に楽しそうに歌うのね」と言ってもらえて、勉強しないといけないことやプレッシャーもたくさんありますが、楽しむことを忘れずに、コゼットのように光のような存在になれたらと思っています。

橋本:斉藤晴彦さんのテナルディエを見た時に、すっごく楽しそうに、いきいきと演じられているのが忘れられなくて、勝手に小学生の時から憎んでいたくせに、実は好きになりはじめていました。お客様がとにかく楽しんで帰っていただけるように、明日への活力になるよう、皆さんと分かち合える共感しあえるようなものを作りたいと。それが、オーディションに受かりたいと思った一番大きなモチベーションです。嫌いだったのですが、皆さんには憎めない存在と思っていただけるように頑張りたいです。

唯月:初めて見たときに、すごく圧倒されて、引き込まれて。こんな作品があるんだと、鳥肌がたった覚えがあります。見終わった後、出たい!という気持ちがすごくわいて、今回初めてオーディションを受けさせていただきました。オーディションの時に、「エポニーヌという役は切ない気持ちのほかに、もうひとつ強い気持ちを持っているんだよ、それを見つけてみて」と言われて、何度も何度も歌いました。けれどオーディションの中では正直、見つけることはできなくて悔しい思いをしたのですが、合格したからには、そのもう一つの何かを絶対に見つけて、自分らしいエポニーヌ像を作り上げていけたらいいなと思っています。

相葉:帝国劇場は20代のうちに立っておきたい劇場で、オーディションを受けないという選択肢はなく、挑戦しました。できるかぎりのことをやって、もしダメだったら仕方ないなと覚悟を決めて受けました。「君の熱はどうやったらもっと上がるんだい」ということを言われながら、何度もディスカッションしながらやって、最終的には自分でも見たことのないような表現ができたと思います。“レミゼ”ファンの方たちの思いを裏切らないものを創っていきたいと思っています。

拡大左から、橋本じゅん、唯月ふうか、二宮愛、相葉裕樹=中村茉央撮影

――生田さんに。乃木坂46のメンバーとして大活躍をされている中、舞台に挑戦しようという原動力はなんでしょうか。

生田:この世界に入ろうと思ったきっかけがミュージカルなんです。小学校低学年くらいに初めて見て目指すようになりました。乃木坂46で活動していくなかでも、『レ・ミゼラブル』に出たいという思いはなくなるどころかますます強くなっていって。やっぱりやりたいのはこれだと、いろんな活動を通して再認識することができ、自分を後押ししてくれました。やりたいことが見えた、というところです。

――生田さんを起用した理由を教えてください。

(司会者が代弁)とにかく面白いオーディションだったそうです。かなり緊張していたそうですが、演出家の指導を受けているうちに、どんどん動きや表情が豊かになって、その変化にスタッフ全員が大きな可能性を感じたそうです。その姿が、劇中のコゼットが少女から大人へと成長していくその姿にかぶって見え、アイドル活動として忙しいなか、全身全霊でのぞむ真摯な姿は、スタッフが『レ・ミゼラブル』を一緒に作り上げることが楽しみだと感じるほどだったそうです。

 この後の囲み会見では、テナルディエ夫妻(橋本・鈴木)が若手を引っ張り、すでに見事なかけ合いを見せていた。和やかな雰囲気の中、『レ・ミゼラブル』をよく知る鈴木の、「演出家は新しいことを常に求めているので、チャレンジしたい」との言葉に全員が大きくうなずく場面も。『レ・ミゼラブル』日本公演の30年の歴史に、個性豊かな新キャストがどのような風を吹かせてくれるのか楽しみだ。

◆公演情報◆
ミュージカル『レ・ミゼラブル』
2017年5月25日(木)~7月17日(月・祝) 東京・帝国劇場
※5月21日(日)~24日(水)プレビュー公演
〈全国ツアー公演〉
8月/福岡・博多座
9月/大阪・フェスティバルホール
9・10月/名古屋・中日劇場
公式ホームページ

筆者

真名子陽子

真名子陽子(まなご・ようこ) ライター、エディター

大阪生まれ。ファッションデザインの専門学校を卒業後、デザイナーやファッションショーの制作などを経て、好奇心の赴くままに職歴を重ね、現在の仕事に落ち着く。レシピ本や観光情報誌、学校案内パンフレットなどの編集に携わる一方、再びめぐりあった舞台のおもしろさを広く伝えるべく、文化・エンタメジャンルのスターファイルで、役者インタビューなどを執筆している。

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