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中川晃教×加藤和樹、初共演のふたりが語る(上)

日本初演、ミュージカル『フランケンシュタイン』出演

岩村美佳 フリーランスフォトグラファー、ライター


拡大ミュージカル『フランケンシュタイン』に出演する中川晃教(左)と加藤和樹=宮川舞子撮影

 2017年1月8日より日生劇場にて、韓国発のオリジナルミュージカル『フランケンシュタイン』が、日本人キャストにて日本初上演される(大阪、福岡、愛知でも上演)。誰もが知っているゴシックロマンの名作が、大胆なストーリー解釈と、壮大で流麗、メロディアスな音楽でリマジネーションされ、メインキャスト全員が一人二役を演じるというトリッキーな演劇的作劇も相まって、韓国でロングランヒットを記録したグランドミュージカルだ。

 生命創造の研究に没頭する若き天才科学者ビクター・フランケンシュタイン役と、人間同士を格闘させるギャンブル闘技場を営む悪党ジャック役を演じるのは、中川晃教と柿澤勇人。非業の最期を遂げるビクターの親友アンリ・デュプレ役と、ビクターによって生み出された名もなき創造物である怪物役を演じるのは加藤和樹と小西遼生。ともにダブルキャストで演じる。その他、音月桂、鈴木壮麻、相島一之、濱田めぐみら日本ミュージカル界の実力派キャストが集まった。

 稽古が始まった12月初めに、中川と加藤に話を聞いた。作品やお互いの印象について、さらにお互いに聞きたいことなどを尋ねた。

和樹くんとは初共演なので、興味津々で見ています

――先程、撮影を拝見しましたが、楽しいコンビネーションでしたね。

加藤:僕はついていくタイプなので、もう言われるがままに(笑)。

――加藤さん、ついていくタイプに見えなくて……(笑)。

加藤:(笑)。

中川:ギャップ萌え(笑)。

加藤:俺についてこいというタイプじゃないんです。

中川:プライベートはついて来てほしい?

加藤:一緒に歩んでいきたいタイプです。

中川:引っ張っていきたい願望はないんだね。今回、(加藤)和樹くんとは初共演なので、インタビューや稽古場などで、どういう風な居方をするのかなというところから、役に入ったときの芝居のアプローチや役づくりまでを、興味津々で見ています。

加藤:僕のプライベートを見たら、がっかりすることばかりですよ! ぼけーっとしているので。

中川:基本的にぼけーっとしているの?

加藤:はい。

中川:……そういう瞬間はよくあるよね。

加藤:何も考えてない時間が結構多いです。

中川:でも、しっかりされてるなと。

拡大ミュージカル『フランケンシュタイン』に出演する中川晃教(左)と加藤和樹=宮川舞子撮影

アッキーさんは、すごく預けられる人

――日本初演で、楽曲も聞き応えのあるナンバーで、錚々(そうそう)たるキャストがそろい……楽しみにしているお客さんの期待値の高さがキャストのみなさんにも伝わっているんじゃないかと思いますが、稽古が始まっていかがですか?

加藤:演出の板垣さんを含めてみんなで色々と意見を出しながら作っています。役者陣の動きもフリースタイルで、全体を通して見ようという感じです。

中川:作品がすごく重厚という意味で重いですよね。しっかりとした作品だからこそ、稽古時間もみんな集中して入り込んでいます。ミュージカルの特徴だと思いますが、ナンバーに合わせた振り付けの稽古などでは激しく動きますし、バランスがうまく取れていていいなと思います。物語の終盤に向かって稽古も変わってくると思いますが、始まりの部分では大ナンバーが続いて、動きもかなり大きくついていて楽しみです。

――私のイメージですが、2017年1月開幕の大作ミュージカルは、大人チームが『フランケンシュタイン』、若者チームが『ロミオ&ジュリエット』という感じで、どちらも見にいく観客が多いと思うんです。『フランケンシュタイン』はメインビジュアルを見ても、大人がそろったなと。

中川・加藤:なるほど!

加藤:どちらもハッピーエンドではないですね。

――年明けから泣きまくるんじゃないかと思っています。『フランケンシュタイン』のみなさんはどんなカンパニーですか?

加藤:みんな楽しそうですよ。僕はアッキー(中川)さんもそうですが、初めましての方が多いので、すごく新鮮ですね。ダブルキャストの(小西)遼生さんも舞台で共演するのは初めてですし、すごく面白いなと思っています。

中川:和樹くんは近年ミュージカルをたくさんやっているけれど、最初の顔合わせとか緊張する?

加藤:めちゃくちゃ緊張します。

中川:先日、本読みをやったんですが、ダブルキャストなので1幕は僕で、2幕がカッキー(柿澤)、1幕は遼生で、2幕は和樹くんだったから、僕たちはまだ一回もやっていないんです。ビジュアル撮影のときに、ちゃんと会うのは初めてだったのですが、ボディタッチが多めの撮影だったんですよね。セリフのなかにも出てくるんですが、友情という部分と、男同士の恋、それは同性愛ということではなくて、恋する気持ちみたいなものが、この韓国版の『フランケンシュタイン』の特徴なんですよね。

――相手役のようですよね。

中川:役づくりのために公私ともに仲良くなる必要はないと思いますが、自然と一緒にいて、なんとなく……。

加藤:なんかね、心がほっとする……。

拡大ミュージカル『フランケンシュタイン』に出演する中川晃教(右)と加藤和樹=宮川舞子撮影

――ほっとする!?

加藤:ビジュアル撮影のときに、ほぼ初めましてだったんですが、撮影がすごく楽しくて。

中川:楽しかったよね!

加藤:こんなのどうですか?とカメラマンさんもノってきて。

中川:いい写真撮れたよね。

加藤:あの時から、すごく預けられる人だなと思いました。

中川:預けられちゃった♪

加藤:(笑)。本作の関係性にも似ているのですが、本当に寄り添えるなと。それはお芝居をやっていくなかでも、すごく重要なことじゃないですか。ものすごく芝居に対して熱い人だと聞いていましたから、怖い人だったらどうしようと思っていたので。

中川:今の言葉を借りるなら、預けるのが上手だなと思いました。僕たちの仕事はいろんな個性があっていいと思いますし、個性があるからこそこうやってやれているんだと思いますが、個性は持っているけれど無色になるとか、現場の求められているものに変化できるとか、柔軟性を持っていないと、どこかいっぱいいっぱいになってしまって、続けるにはつらくなってしまうんです。共通点は何だろうと思ったときに、自分が主演としてリードすることもやってきた力がありながら、同時に自分の与えられた役割を全うすることもちゃんとやっている。根本には音楽をやっているというアーティストとしての自分を持っていることが共通点としてあって、それがお互いのバックボーンに見えるのかなと思います。

――先ほどの撮影で、背中あわせになったときに、加藤さんの頭が中川さんの背中にすっと寄り添ったんですよ。もう、預けられる感じが出ているのかなと思いました。

加藤:この背中に預けたくなったんです(笑)。

中川:預けられたなぁ。

――残念ながら、中川さんすぐ離れちゃいましたけど……。

中川:(笑)。ごめん!

加藤:(笑)。

◆公演情報◆
ミュージカル『フランケンシュタイン』
2017年1月8日(日)~29日(日) 東京・日生劇場
2017年2月2日(木)~5日(日) 大阪・梅田芸術劇場メインホール
2017年2月10日(金)~12日(日) 福岡・キャナルシティ劇場
2017年2月17日(金)~18日(土) 愛知・愛知県芸術劇場大ホール
[スタッフ]
潤色/演出:板垣恭一
訳詞:森雪之丞
音楽監督:島 健
[出演]
中川晃教/柿澤勇人(Wキャスト)、加藤和樹/小西遼生(Wキャスト)、音月桂、鈴木壮麻、相島一之、濱田めぐみ ほか
公式ホームページ

 

〈中川晃教さんプロフィル〉
俳優、シンガー・ソングライター。2001年デビュー。その後、ミュージカル『モーツァルト!』の主演に抜擢され、第57回文化庁芸術祭賞演劇部門新人賞、読売演劇大賞優秀男優賞、杉村春子賞を受賞。主な舞台出演作に『マーダー・バラッド』『ジャージー・ボーイズ』『グランドホテル』『DNA―SHARAKU』『HEADS UP!』『CHESS THE MUSICAL』『THE SHOW INFECTED“CONNECTION”』など。『SONG WRITERS』『あかい壁の家』『星めぐりのうた』『銀河英雄伝説 撃墜王篇』『女信長』『ピトレスク』など、舞台出演と同時に楽曲提供もしている。2017年4月に『きみはいい人、チャーリー・ブラウン』、7月には『ビューティフル』への出演が決まっている。
中川晃教オフィシャルサイト
〈加藤和樹さんプロフィル〉
アーティスト、俳優。2005年ミュージカル『テニスの王子様』で脚光を浴び、06年にMini Album『Rough Diamond』でCDデビュー。俳優としては、ドラマ『仮面ライダーカブト』『ホタルノヒカリ』『インディゴの夜』などに出演するほか、アニメ『家庭教師ヒットマンREBORN』や時代劇アニメ『義風堂々』、今年話題のアニメ『B-Project*鼓動アンビシャス』などで声優としても活躍。近年の主な舞台出演作品は、『1789 -バスティーユの恋人たち-』『No.9-不滅の旋律-』『ペール・ギュント』『タイタニック』『レディ・ベス』など。2017年4月『ハムレット』への出演を控える。音楽活動では3月に10周年記念FINAL LIVE、6月にはZEPP TOURも開催される。
加藤和樹オフィシャルブログ

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筆者

岩村美佳

岩村美佳(いわむら・みか) フリーランスフォトグラファー、ライター

ウェディング小物のディレクターをしていたときに、多くのデザイナーや職人たちの仕事に触れ、「自分も手に職をつけたい」と以前から好きだったカメラの勉強をはじめたことがきっかけで、フォトグラファーに。現在、演劇分野をメインにライターとしても活動している。

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