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【公演評】雪組『New Wave!-雪-』

月城かなとと永久輝せあのダブルイケメンを中心に、雪組の若手スターたちが弾ける

さかせがわ猫丸 フリーライター


拡大雪組『New Wave!-雪-』公演から、月城かなと(右)と永久輝せあ=岸隆子撮影

 花組から始まって月組、宙組と続いたバウ・ショーケース『New Wave!』第4弾となる雪組バージョンが、宝塚バウホールで上演されました(2月9日~19日)。この公演を最後に月組への異動が決まっている月城かなとさんと、雪組期待のエース永久輝せあさんを中心に、若手スター20名が歌とダンスのエンターテインメントショーに挑戦です。バウでは珍しい生バンド演奏をバックに、大劇場公演では見ることのできない下級生たちの縦横無尽な活躍が炸裂し、雪組の歴史も振り返りながら、華やかなステージを展開しました。

 月城さんと永久輝さんはほぼ出ずっぱりで下級生を引っ張り、今の雪組が持つパワーをこれでもかとアピール。若手たちの熱気が波のように押し寄せる2時間に、外の寒さも吹き飛んでしまう勢いを感じました。

落ち着いた魅力の月城が見せるもう一つの顔

拡大雪組『New Wave!-雪-』公演から、月城かなと=岸隆子撮影
 月城さんは、スターの宝庫である95期生。整った容姿で早くから注目され、順調にスター街道を歩んできました。憂いを秘めた雰囲気は日本物にひときわ映え、正統派雪組生のイメージを色濃く持っています。初主演したバウホール公演『銀二貫』では本領発揮で優男ぶりに磨きをかけましたが、ドラマシティ公演『ローマの休日』ではコメディータッチなキャラクターにも挑戦しているだけに、ライブではどんな風に弾けるのか、みなさんもおおいに注目されたのではないでしょうか。

 そんな月城さんが見せたのは、まさに“限界突破”のパフォーマンスでした。いきなりラテンナンバーでオラオラ系の男らしさを爆発させ、踊って踊って踊りまくる姿から、隠れた顔がどんどん引き出されます。もちろん大人の男の色気も随所でにじませ、白いハットとロングコートで客席に登場した際には思わずため息がでそうなほどでした。

 月城さんの落ち着いた魅力を最大限に引き出しつつ、男らしいたくましさも披露した最後の雪組公演は、新天地・月組での活躍をますます期待させたと言えるでしょう。

伸びやかな歌声とスター性が光る永久輝

拡大雪組『New Wave!-雪-』公演から、永久輝せあ=岸隆子撮影
 永久輝さんは97期生。男役が映える顔立ちとさわやかな持ち味で、スター性も抜群です。高音を響かせる歌声は耳にやさしく、今回はその歌唱力もたっぷり堪能できました。月城さんとの並びはとにかく麗しく、まるで大輪の花が咲いたよう。みずみずしさにもあふれ、どこまで成長するのか楽しみでたまりません。

 月城さんとは、愛称の「れいこ」(月城)と「ひとこ」(永久輝)から「れいひと」と呼ばれ、コンビとして愛されることも。今回のダブル主演は最後のタッグになるため、ファンにとっても思い出深いものとなったことでしょう。お兄さん風の月城さんと弟キャラな永久輝さんのコンビネーションは大きな見どころで、2人で踊る『セントルイス・ブルース』はその象徴のようなシーンとなりました。

 もちろん個人としての活躍も見逃せません。キレのある『リベル・タンゴ』から『ロミオとジュリエット』の名曲『エメ』で踊る、野々花ひまりさんとのロマンチックなデュエットまで安定したダンスが光り、歌では『朝日の昇る前に』で伸びやかなソロも聞かせて、実力の高さを証明しました。

◆公演情報◆
雪組公演
バウ・ショーケース『New Wave!-雪-』
2017年2月9日(木)~19日(日) 宝塚バウホール
[スタッフ]
作・演出:三木章雄
公式ホームページ

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筆者

さかせがわ猫丸

さかせがわ猫丸(さかせがわ・ねこまる) フリーライター

大阪府出身、兵庫県在住。全国紙の広告局に勤めた後、出産を機に退社。フリーランスとなり、ラジオ番組台本や、芸能・教育関係の新聞広告記事を担当。2009年4月からアサヒ・コム(朝日新聞デジタル)に「猫丸」名で宝塚歌劇の記事を執筆。ペンネームは、猫をこよなく愛することから。

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