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朝海ひかる×吉田栄作、こまつ座を語る(下)

終戦直後のラジオ放送の世界を描いた『私はだれでしょう』、10年ぶりに上演

中本千晶


朝海ひかる×吉田栄作、こまつ座を語る(上)

『ローマの休日』、できると確信したのは?

拡大『私はだれでしょう』に出演する朝海ひかる(右)と吉田栄作=岩村美佳撮影
――お二人は役者さんとしてそれぞれどういう印象を持たれているのでしょう。まず朝海さんから見た吉田栄作さんって?

朝海:私はずっとテレビで拝見していて、「The二枚目」のトレンディ俳優さんのイメージでした。本当に素敵だしカッコいいし、「うわー、よ、よ、吉田栄作だー!」という感じで、最初は近くで見られなかったです(笑)。でも、一緒にお芝居をしていくうちに自分の気持ちも慣れてきて。私、よくセリフを忘れたり飛ばしたりするんですけれど、絶対に動じず全てフォローしてくださる。今は心強い兄貴ですね。

――井上ひさしさんの作品はセリフも長いでしょうから、今回は特に安心ですね(笑)。

朝海:後はお願いしますという感じで(笑)、安心してご一緒できます。

――吉田さんはいかがでしたか?

吉田:僕が覚えているのは、『ローマの休日』のポスターを撮った時のことです。衣装を着てメイクをして出てきた朝海ひかるがオードリー・ヘプバーンそっくりだったんですよ。

朝海:(笑)。いやいやいや。

吉田:本当に!「うわーっ」と思いましたね。『ローマの休日』を日本人がやるというと、こちらもどこかで「ちょっとどうなんだろう?」と思うところがあったのですが、「ああ、このぐらい似ているなら、これはできるな」と(笑)。

拡大『私はだれでしょう』に出演する吉田栄作=岩村美佳撮影
――それが今年も再演されるということで、お二人の共演が続きますね。

朝海:7年の時を経ておばちゃんになってるので(笑)、お話をいただいた時は「えっ!アン王女、やっていいんですか?」という心配が最初にありましたね。どうしたって『ローマの休日』はオードリー・ヘプバーンのイメージからは抜け出せないので、またハードルが上がったなという気がします(笑)。

吉田:ジョーもしっかりおじさんになっていますから。

朝海:いやいやいや(笑)、ジョーさんはカッコいいままですよ。

――やっていいですよね(笑)

吉田:もちろん!

朝海:決まったからにはやらなきゃしょうがないです(笑)。

吉田:僕は40代の仕事として、この作品が何回かできたらと思っていたし、きっとこれが最後になると思うから、思う存分やれたらなと。

朝海:でも楽しみです。前回も小倉(久寛)さんと栄作さんの掛け合いが本当に面白くて、自分が出ていない場面はよく袖で見て、一観客になって笑ってました。

吉田:でも、アン王女が部屋に来て俺たちがバタバタする場面は、よく笑わないでいられるなと思うよ。こっちは笑っちゃうのに。

朝海:二人とも素で笑ってましたよね(笑)。でも、こっちはピヨッとしてないといけないから、それはそれで面白かったです。三人でワイワイワイワイやってましたよね。

◆公演情報◆
こまつ座第116回公演
『私はだれでしょう』
2017年3月5日(日)~26日(日) 東京・紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA
2017年3月30日(木) 山形・川西町フレンドリープラザ
2017年4月8日(土) 千葉・市川市文化会館 大ホール
[スタッフ]
作:井上ひさし
演出:栗山民也
[出演]朝海ひかる、枝元萌、大鷹明良、尾上寛之、平埜生成、八幡みゆき、吉田栄作、朴勝哲(ピアノ奏者)
公式ホームページ
〈朝海ひかるプロフィル〉
元宝塚歌劇団、雪組トップスター。1991年から2006年まで在団。花組、宙組、雪組で活躍。2002年トップスターに就任。2006年『堕天使の涙/タランテラ』で退団。退団後は、ミュージカル、ストレートプレイ、映像などで活躍中。主な出演作品に舞台『蜘蛛女のキス』『エリザベート』『ローマの休日』『おもひでぽろぽろ』『しみじみ日本・乃木大将』『アドルフに告ぐ』『國語元年』『幽霊』などがある。
朝海ひかるオフィシャルファンクラブ
〈吉田栄作プロフィル〉
1988年映画『ガラスの中の少女』でデビュー。以降、話題のテレビドラマに立て続けに主演。音楽活動においてもシングル17枚、アルバム8枚をリリースしている。主な舞台作品に、『トロイラスとクレシダ』『ファントム』、『三文オペラ』『オットーと呼ばれる日本人』『ローマの休日』などがある。
吉田栄作オフィシャルブログ

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筆者

中本千晶

中本千晶(なかもと・ちあき) 演劇ジャーナリスト

山口県出身。東京大学法学部卒業後、株式会社リクルート勤務を経て独立。ミュージカル・2.5次元から古典芸能まで広く目を向け、舞台芸術の「今」をウォッチ。とくに宝塚歌劇に深い関心を寄せ、独自の視点で分析し続けている。主著に『なぜ宝塚歌劇の男役はカッコイイのか』『タカラヅカ流世界史』『宝塚歌劇は「愛」をどう描いてきたか』『宝塚歌劇に誘(いざな)う7つの扉』(東京堂出版)など。早稲田大学非常勤講師、NHK文化センター講師。

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