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村井良大、ピーナッツの世界観にハマってる(下)

初演から50年、伝説のミュージカル『きみはいい人、チャーリー・ブラウン』に出演

中本千晶


村井良大、ピーナッツの世界観にハマってる(上)

アッキーさんの真摯な姿勢、キラキラしてる

拡大きみはいい人、チャーリー・ブラウン』に出演する村井良大=岩村美佳撮影

――スヌーピー役の中川さんとの共演も楽しみなところですね。

 そうですね。 取材などでも色々とお話しさせていただいていますが、アッキーさん(中川)は頭で考える部分と情熱と、その両方を行き来するのがすごく上手な方だなと思いました。器用さもあるし、いっぽうで絶対に諦めない姿勢もある。役者って全てにおいて素敵な作品に巡り合える確率は少ないんですよ。時には、これは自分とは合わないなという役もあったりもする、でも、そこで絶対に「もういいや」ってさじを投げる方ではない。自分のエネルギー、技術、あらゆるものを使って一瞬一瞬を大切に、真摯に取り組んでいかれる役者さんですね 。それは本当にキラキラしていて、 僕は大好きです。

――中川さんご出演の『フランケンシュタイン』もご覧になったんですよね。どうでしたか?

 面白かったです。 僕も『キム・ジョンウク探し』という韓国ミュージカルをやったことがあるのですが、歌がめちゃめちゃ難しいんですよ。音程のアップダウンが激しいし、ちょっと日本人の中にはないような音楽のノリがあったりします。『フランケンシュタイン』もよほど歌える人でないとできないなあと思いました。リアルな感じの終わり方も、僕は好きでしたね。

2.5次元作品の本当の目的は?

拡大きみはいい人、チャーリー・ブラウン』に出演する村井良大=岩村美佳撮影

――村井さんが出演された『弱虫ペダル』を観たのですが、とても印象に残っています。 村井さんの熱演であの作品はすごく盛り上がって、 今や2.5次元作品の代表作のひとつとなっていますが、村井さんにとってはどんな作品でしたか?

 とにかく漫画が面白くて、ロードレースの魅力が初心者の人でもわかるように描かれていたので 、僕らも『弱虫ペダル』という作品自体のファンでした。 観に来てくれたお客さんも「原作のことは全く知らなかったけれど観たら面白かったので漫画を読み始めました」とおっしゃる方が多くて。 それがある意味、2.5次元作品の本当の目的だと思うんです。

 最近は小説が原作の映画やドラマが多くて「ネタがないのか」と言われたりしますが、僕はそうじゃなくて「いい作品なのでドラマにしてみました。どうですか面白いでしょ?」「たしかに面白かった、じゃあ小説も読んでみよう」という風に、導入の入り口になればいいと思うんです。それが舞台であれば、舞台ならではのアプローチで原作の世界観を見せてあげればいい。今回であれば「ピーナッツ」の世界観を知って欲しいし、それがやっぱり一番の目的だと思うんですよね。

 むしろミュージカルだけでは留まって欲しくない。「あのキャラクターが面白かったな」となれば、グッズを買ってみたり、そのキャラクターのことがもっと知りなくなって本を読んでみたり、それって皆さんの心にウキウキを与えますよね。ウキウキというか何というか……でも「ウキウキ」で正しいと思うんです。 それは毎日のちょっとした楽しみにつながると思うし、そういう風に心に残ってほしいです。

――舞台を見てから本を読みたくなる人が増えるといいですね。

 そうなったら一番いいですね。それがイコール「ハマる」ということだと思うんです。

◆公演情報◆
2017年4月9日(日)~25日(火) 東京・シアタークリエ
2017年4月29日(土) 福岡・キャナルシティ劇場
2017年5月6日(土)~7日(日) 大阪・サンケイホールブリーゼ
2017年5月9日(火)~10日(水) 愛知・日本特殊陶業市民会館ビレッジホール
[スタッフ]
原作:チャールズ・M・シュルツ著、コミック『ピーナッツ』より
脚本・音楽・詞:クラーク・ゲスナー
訳詞・演出:小林香
[出演]
村井良大、高垣彩陽、田野優花(AKB48)、古田一紀、東山光明、中川晃教
声の出演/大和悠河
公式ホームページ
〈村井良大プロフィル〉
東京都出身。2007年のドラマ『風魔の小次郎』でドラマ初主演を飾り、その舞台版でも主役を務める。以降『仮面ライダー ディケイド』『戦国鍋TV』などテレビ番組で人気を集めるほか、『テニスの王子様」』『すうねるところ』『弱虫ペダル』『RENT』『SHOW ル・リアン』『キム・ジョンウク探し あなたの初恋探します』などの舞台や、映画などに出演し幅広く活動している。

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筆者

中本千晶

中本千晶(なかもと・ちあき) 演劇ジャーナリスト

山口県出身。東京大学法学部卒業後、株式会社リクルート勤務を経て独立。ミュージカル・2.5次元から古典芸能まで広く目を向け、舞台芸術の「今」をウォッチ。とくに宝塚歌劇に深い関心を寄せ、独自の視点で分析し続けている。主著に『なぜ宝塚歌劇の男役はカッコイイのか』『タカラヅカ流世界史』『宝塚歌劇は「愛」をどう描いてきたか』『宝塚歌劇に誘(いざな)う7つの扉』(東京堂出版)など。早稲田大学非常勤講師、NHK文化センター講師。

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