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広瀬友祐インタビュー(下)

名作原作の新たなミュージカル『グレート・ギャツビー』に出演

岩村美佳 フリーランスフォトグラファー、ライター


広瀬友祐インタビュー(上)

チャレンジ精神と若さという勢いで思い切って飛び込んだ世界

拡大ミュージカル『グレート・ギャツビー』に出演する広瀬友祐=宮川舞子撮影

――広瀬さんのこれまでについて伺わせてください。サッカー一家で、物心がついた頃からずっとサッカーをされていたそうですね。

 男3人兄弟の真ん中なんですが、気づけばサッカーをやっていました。「衣・食・住・サッカー」という毎日でした。

――その環境に抵抗は一切なかったんですか?

 最初は一切なかったですね。サッカーをやっていると、小学校一年生になったときに、その地域のスポーツ少年団に入るんですよ。でも、へそ曲がりなところがあって、やらないと言ったらしいんですよね。自分の記憶にはなかったのでどういう感情でそう言ったのかわからないですが、あまりにもサッカー一家過ぎて違うことをやりたかったのかな。結局、小学校一年生の後半から友達に誘われて入ったんですけど。抵抗したのはその一度ぐらいで、サッカーをやって当然という環境でした。

――物心ついたときには家にはサッカーボールがある状態ですね。

 そうです。家にはクッションのサッカーボールがごろごろ転がっていて、それを蹴って壁にあててましたね。

――それから脇目も振らずですか?

 そうでしたね。もちろん、カラオケで歌を歌ったり、洋服が好きでおしゃれに興味を持ったり、自然の流れで好きなものは多少ありましたが、自分がやれることはサッカー以外に考えられなかったです。サッカーしかないと考えていましたから、自然とプロサッカー選手になって、現役を引退したら指導者になってという、いずれにしてもサッカーやスポーツ関係に携わる人生を送るんだろうな、それが広瀬家に生まれた宿命なんだろうなと無意識に思っていました。それが、大学生のときに怪我をして選手になれないかもしれないという考えを初めて抱いたときから人生観が変わったというか。自分の人生について、今まで考えなかったことを考えるようになりました。

拡大ミュージカル『グレート・ギャツビー』に出演する広瀬友祐=宮川舞子撮影
――サッカーだけを信じてきて、選手生命を絶たれる怪我というのは、尋常ではない感情が生まれると思いますが。

 とにかく、最初は恐怖との戦いでした。サッカーを大学3年生の春に引退しましたが、学生はみんなおしゃれが好きという感覚で僕も洋服が好きだったので、すぐにアパレルでアルバイトをはじめました。サッカーをやっていない、何も持っていない自分が怖くて、何か持ちたくて何かに触れていたくて、それでアルバイトをはじめたんです。何かしていないと、怖くてしょうがなかったです。

――サッカーは広瀬さんの支えのようなものだったんですね。

 はい。だから、サッカーをやめてからは忙しさを求めていました。気づいたらアルバイトでも1店舗を任せてもらえるようなポジションをさせてもらっていましたが、スカウトをきっかけにこの世界に入りました。

――全く違う世界ですが、そこに踏む込む決め手みたいなものはあったんですか?

 若さでしょうか。

――やってみたいという興味?

 そうです! 23歳でしたが、ちょうどアパレルでやっていくという未来が見えなくなっていたときだったんです。販売やオリジナルの企画などいろいろ任せて頂いていたんですが、自分がこの仕事を一生やるかどうかを考えたときに、疑問がわいてきたタイミングでした。ダメでもダメだったという答えが出れば、また新しい次の世界を迎えるだろうというチャレンジ精神と若さという勢いがあって、思い切って飛び込みました。そこから出会いに恵まれて、今があると強く感じています。

◆公演情報◆
ミュージカル『グレート・ギャツビー』
2017年5月8日(月)~29日(月) 東京・日生劇場
2017年7月4日(火)~16日(日) 大阪・梅田芸術劇場メインホール
[スタッフ]
原作:F・スコット・フィッツジェラルド
音楽:リチャード・オベラッカー
脚本・演出:小池修一郎
[出演]
井上芳雄、夢咲ねね、広瀬友祐、畠中洋、蒼乃夕妃、AKANE LIV、田代万里生 ほか
公式ホームページ
〈広瀬友祐プロフィル〉
東京都出身。舞台、映画、TVなどで活躍。主な出演作に、『ロミオ&ジュリエット』『エリザベート』『1789 -バスティーユの恋人たち-』『黒執事』『メリリー・ウィ・ロール・アロング~それでも僕らは前に進む~』『阿修羅のごとく』『戦国BASARA3 、4 』『EVELATION GARDEN-スパルタクスの反乱』『俺たちの明日』など。
広瀬友祐オフィシャルブログ

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筆者

岩村美佳

岩村美佳(いわむら・みか) フリーランスフォトグラファー、ライター

ウェディング小物のディレクターをしていたときに、多くのデザイナーや職人たちの仕事に触れ、「自分も手に職をつけたい」と以前から好きだったカメラの勉強をはじめたことがきっかけで、フォトグラファーに。現在、演劇分野をメインにライターとしても活動している。

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