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『レ・ミゼラブル』出演、福井晶一(下)

ジャン・バルジャン役、今までの経験をそぎ落とし、一から挑みたい

米満ゆうこ フリーライター


『レ・ミゼラブル』出演、福井晶一(上)

ソロアルバムはファンの皆さんへの恩返し

拡大ミュージカル『レ・ミゼラブル』に出演する福井晶一=岸隆子撮影

――福井さんは今年、デビュー20周年を迎え、アルバム『Blessings―いつもそばに―』を発表されました。『レ・ミゼ』『美女と野獣』からの楽曲はもちろん、『キス・ミー・ケイト』や『オペラ座の怪人』など福井さんが演じたことのない作品からの歌も堪能できます。

 20周年ということもあり、とにかく、応援して下さったファンの方々に、形として恩返しをしたかったんです。ライブでリクエストが多かった曲や、僕が演じた役の歌、今まで経験したことのない役の中で僕自身が大好きな曲、「こんな歌が合うんじゃないか」とほかの方から勧められた曲を入れ、バラエティに富んだアルバムになりました。『ジャージー・ボーイズ』(以下『ジャージー』)の代表曲『君の瞳に恋してる』を、『レ・ミゼ』でマリウス役を演じる海宝直人君とデュエットしました。最初は直人とだったら、お互いがガツーンと歌える曲を選ぼうかなと思っていました。でも、二人とも『ジャージー』には出演したのですが、この曲は歌っていない。この曲は『ジャージー』で中川晃教さんが歌う歌です。だから逆に二人で歌ったら面白いのではないかと。

――東京、名古屋ではアルバムのリリースを記念したライブがありましたが、大阪でも予定はありますか。

 あります。9月15日に『レ・ミゼ』の大阪公演が終わり、その二日後、9月17日に「Flamingo the Arusha」でさせていただきます。また詳細が決まれば僕のホームページでお知らせします。基本的には東京でやったライブの大阪バージョンです。アルバムの曲はたぶん、全部歌うことになると思います。それプラス、エキストラで何曲か歌う予定です。

『ジャージー・ボーイズ』、ぶつかり合いが舞台に反映した

拡大ミュージカル『レ・ミゼラブル』に出演する福井晶一=岸隆子撮影

――それは楽しみです。ところで、福井さんが出演されたブロードウェイ・ミュージカル『ジャージー・ボーイズ』が第24回読売演劇大賞の最優秀作品賞、最優秀男優賞(中川晃教)を受賞しました。おめでとうございます。

 ありがとうございます。

――福井さんはアメリカの人気音楽グループ・フォーシーズンズのオリジナルメンバー、ニック・マッシを演じられました。かなり風変わりというか、面白い人物でしたね。

 そうですね。特に、一幕はほとんど会話に参加していない役なんですけど(笑)、実は裏でいろんなことを考えている人。彼がグループをうまく取り持っていたんじゃないかというキーパーソンです。

――あの作品で面白いのは、4人のオリジナルメンバーがそれぞれ、フォーシーズンズの成功の光と影の物語を語る手法です。語り手によって、こんなにグループに対しての見方が違うのかと驚かされました。実際に演じられて、福井さんはどんな物語が見えてきましたか。

 青春ってこういうものなのかなと。最後にフォーシーズンズは殿堂入りしますよね。あれがすべてだと思います。いろんなことがあって、ぶつかり合って、離れていったけど、最後は音楽で皆、メンバーが結び付く。そこに感動があるんです。そこには何の偽りもぶつかり合いもない。あるのはただ、純粋な音楽だけなんです。始まりと最後もそうですよね。そこには音楽だけがある。僕はバンドをやったことはないんですが、音楽に少なからず関わる身としては、音楽は人生の一部で大切なものです。それに、純粋にフォーシーズンズの音楽が作品としても、舞台上のライブとしても楽しめます。お客さんが総立ちで歌っている姿には僕も驚かされました。こういう作品は、なかなか日本にはないですね。

◆公演情報◆
ミュージカル『レ・ミゼラブル』
2017年5月25日(木)~2017年7月17日(月・祝) 東京・帝国劇場
〈プレビュー公演〉5月21日(日)~24日(水)
2017年8月1日(火)~26日(土) 福岡・博多座
2017年9月2日(土)~15日(金) 大阪・フェスティバルホール
2017年9月25日(月)~10月16日(月) 名古屋・中日劇場
[スタッフ]
作:アラン・ブーブリル&クロード=ミッシェル・シェーンベルク
原作:ヴィクトル・ユゴー
作詞:ハーバート・クレッツマー
オリジナル・プロダクション制作:キャメロン・マッキントッシュ
演出:ローレンス・コナー、ジェームズ・パウエル
[出演]
ジャン・バルジャン/福井晶一、ヤン・ジュンモ、吉原光夫
ジャベール/川口竜也、吉原光夫、岸祐二
エポニーヌ/昆夏美、唯月ふうか、松原凜子
ファンテーヌ/知念里奈、和音美桜、二宮愛
コゼット/生田絵梨佳、清水彩花、小南満佑子
マリウス/海宝直人、内藤大希、田村良太
テナルディエ/駒田一、橋本じゅん、KENTARO
マダム・テナルディエ/森公美子、鈴木ほのか、谷口ゆうな
アンジョルラス/上原理生、上山竜治、相葉裕樹
ほか
公式ホームページ
〈福井晶一プロフィール〉
北海道出身。舞台芸術学院を経て1995年劇団四季研究所33期生として入所。1996年『ドリーミングSAPPORO』で初舞台。以後『キャッツ』『アイーダ』『ウエストサイド物語』『美女と野獣』『エビータ』『ライオンキング』など、数々のミュージカルに出演し人気を博す。2012年に劇団四季を退団。2013年、『レ・ミゼラブル』でジャン・バルジャンとジャベールの二役を演じる。主な出演作品は、『グーテンバーグ!ザ・ミュージカル』『ジャージー・ボーイズ』『船に乗れ!』など。
福井晶一オフィシャルサイト

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筆者

米満ゆうこ

米満ゆうこ(よねみつ・ゆうこ) フリーライター

「三度の飯よりアートが好き」で、国内外の舞台を中心に、アートをテーマに取材・執筆。ブロードウェイの観劇歴は20年以上にわたり、ブロードウェイの劇作家トニー・クシュナーや、演出家マイケル・メイヤー、スーザン・ストローマンらを追っかけて、現地で取材をしている。

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