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「心ひとつに」ラインダンス 

【月刊タカラヅカ】103期生が笑顔いっぱい、絆の初舞台

河合真美江


拡大宝塚歌劇団103期生のラインダンス=兵庫県宝塚市、滝沢美穂子撮影

 【朝日新聞紙面より】宝塚の春は、これがなくちゃ始まらない。初舞台生のラインダンスだ。宝塚大劇場(兵庫県宝塚市)で上演中の雪組公演はトップコンビの早霧(さぎり)せいな、咲妃(さきひ)みゆのラストステージであるとともに、103期生40人のお披露目の場。3月2日に入団したタカラジェンヌのひな鳥が、ぴちぴち踊って飛び立った。

 2幕のショー「Dramatic “S”!」の後半、いよいよ初舞台生の出番だ。「S wonderful」の曲にのって4分半、踊りまくる。

 「ロケット(ラインダンスのこと)!」。男役スター永久輝(とわき)せあが叫ぶと、羽根飾りも初々しく103期生が後ろ向きで登場した。

 みんなそろって弾む。舞台中央で輪になる。列車風につながり、空中いすの姿勢も。おしまいはずらっと1列になって、のびやかに連続足上げ。苦しくたって、笑顔で「ヤッ!」。かけ声もキマッた。

 客席も盛り上がり、踊りの途中から「おお~!」と拍手がわき起こった。

 斬新な振り付けでみせたのは、振付家のKAZUMI―BOY。「ほがらかで統率がとれている個性を生かしたかった」。足上げだけでなく、息を合わせて踊る場面を様々な形でつなげた。苦心したのは、手でうねりを表現するウェーブの場面。乱れちゃダメ。1カ月稽古を積んだ。初舞台生のラインダンスの振り付けは初めて。「緊張したなあ。ボクの夢もかなった」と歯を見せて笑った。

 初舞台生だってバリバリに緊張している。でも、首席の花束ゆめは笑顔いっぱいで宣言した。「仲がいい103期。絆をあらわしたいです」。退団するトップ早霧がいつも口にするのが「絆」だから。

 40人はまもなく五つの組にそれぞれ配属される。同期がそろって舞台に立つのは、ラインダンスが最初で最後だ。瑠璃花夏(はなか)は「心をひとつに一回一回大切にしていきます」と意気込む。

 団結力こそ宝塚の要。作・演出の中村一徳は「曲のタイトル通り、ワンダフルな瞬間を刻んで大輪の花を咲かせてほしい」と期待する。

 去りゆく花、咲き初めの花。どちらも楽しめる公演は宝塚大劇場で5月29日まで。