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壮一帆が“男装の麗人”川島芳子を演じる/上

華やかさと闇を抱えた上海の光と影を映し出す音楽劇『魔都夜曲』

大原薫


拡大音楽劇『魔都夜曲』に出演する壮一帆=宮川舞子撮影

 7日(金)に初日を迎える音楽劇『魔都夜曲』に、壮一帆が出演する。

 舞台は1939年。"魔都”上海に降り立った一人の日本人青年、白河清隆(藤木直人)を中心に、華やかさと闇を抱えた上海の歴史の陰で、秘めた恋と時代の光と影、人間群像を、生バンドによるジャズの音色に乗せて描き出す異色の音楽劇だ(作・マキノノゾミ、演出・河原雅彦)。

 壮が演じるのは、“男装の麗人”川島芳子。清朝の王女として生まれ、日本の川島家の養女となった芳子は後に「東洋の女スパイ」と呼ばれるようになる。ドラマティックな生涯が今も多くの人の心を惹きつける実在の人物。壮はどう演じるのだろうか? 意気込みを聞いた。

こういう環境で稽古できることが本当に嬉しいです

――現在は稽古中とのことですが、演出の河原雅彦さんとどんな稽古をなさっているのでしょうか。

 河原(雅彦)さんはとても丁寧に演出してくださっています。妥協をされない方で、キャストの皆さんそれぞれに違和感があれば、ちゃんと仰るんです。私へのそれも勿論ですが、他の方へ演出されているのを聞くのもとても面白くて、稽古時間は充実していますね。

拡大音楽劇『魔都夜曲』に出演する壮一帆=宮川舞子撮影
――1幕の台本を読ませていただきましたが、壮さん演じる川島芳子は最初「謎の女」として、白河清隆など登場人物たちが集うクラブ『ル・パシフィーク』に登場します。

 役名も最初は「謎の女」と書いてあるんですよ。途中から「川島芳子」という役名表記になるんですが。1幕までの台本をいただいていた段階では居所が掴みにくくて、自分をどのポジションに置いたらいいのかと悩んでいたんですが、2幕の台本をいただいて自分なりのイメージが生まれました。実際に稽古場に立つと、素晴らしい役者さんの中で自分がどういうポジショニングで芝居をやっていくのか考えなければいけないところも勉強かなと思っています。

――本作は壮さんが所属するキューブの20周年記念公演ということもあり、藤木直人さん、マイコさん、小西遼生さん、松下洸平さん、秋夢乃さん、山西惇さん、村井國夫さん、橋本さとしさんと多彩な顔ぶれが出演されます。

 すごいですよね(笑)。稽古場では厚かましく、いろんな人にいろんなことを質問にいっています。皆さん、お芝居が好きな方なので、私が「今の段階ではこういうふうに思っているんですけど」というのを丁寧に聞いてくださるし、それに対して真摯に答えて下さいます。ありがたいですね。もちろん見て覚えなければいけないこともあるんですけど、このような環境で稽古をさせていただけるというのは本当に嬉しいです。宝塚を退団し、“女優”になってまだ2年の私には、学ばなければいけない事ばかりで、この時期にこういうお話ができる環境をいただけていることが、とてもありがたいです。

――それはいい環境ですね。やはり、キューブに所属していらっしゃるキャストがほとんどだから、お話ししやすいのかもしれませんね。

 今回、初舞台の人たちもいるのですが、その人たちには先輩たちがちゃんと教えてらっしゃるんですよ。正直、宝塚以外の舞台では見たことがない経験です。皆で一緒になってやろうという空気が宝塚に通じるものがあって、いい雰囲気ですね。

◆公演情報◆
cube 20th. presents 音楽劇『魔都夜曲』
2017年7月7日(金)~7月29日(土) 東京・Bunkamura シアターコクーン
2017年8月5日(土) ~8月6日(日) 愛知・刈谷市総合文化センター アイリス
2017年8月9日(水) ~8月13日(日) 大阪・サンケイホールブリーゼ
[スタッフ]
作:マキノノゾミ
演出:河原雅彦
音楽:本間昭光
[出演]
藤木直人、マイコ、小西遼生、壮 一帆、松下洸平、秋 夢乃、高嶋菜七、浜崎香帆、中谷優心、キッド咲麗花、村上貴亮、吉岡麻由子、前田悟、板倉チヒロ、田鍋謙一郎、奥田達士、コング桑田、春風ひとみ、山西惇、村井國夫、橋本さとし
[企画・製作]株式会社キューブ
公式サイト
〈壮一帆プロフィル〉
1996年宝塚歌劇団入団。2012年雪組トップスターに就任。洋物の美しさはさることながら和物でもその特質は際立ち、「和物の雪組」を継承。2014年『一夢庵風流記 前田慶次』で宝塚歌劇団を退団。退団後の主な出演作は、『エドウィン・ドルードの謎』『Honganji ~リターンズ~』『扉の向こう側』『細雪』など。9月に、MUSICAL『WILDe BEAUTY』、10月に『アダムス・ファミリー』への出演が決まっている。
壮一帆オフィシャルファンクラブ

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筆者

大原薫

大原薫(おおはら・かおる) 演劇ライター

演劇ライターとして雑誌やWEB、公演パンフレットなどで執筆する。心を震わせる作品との出会いを多くの方と共有できることが、何よりの喜び。ブロードウェー・ミュージカルに惹かれて毎年ニューヨークを訪れ、現地の熱気を日本に伝えている。

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