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突き進む負けず嫌いの体育会系トップ/珠城りょう

【宝塚~朗らかに~】「All for One~ダルタニアンと太陽王~」公演中

日刊スポーツ新聞社・村上久美子


【日刊スポーツ・7月13日紙面(東京本社発行版)より】

拡大ポーズを決める珠城りょう(撮影・加藤哉)
 月組の若きトップ珠城(たまき)りょうが、三銃士をテーマにした「All for One~ダルタニアンと太陽王~」で、仲間とともに走る新トップ像を確立させる。昨秋、9年目でトップにスピード就任。重圧を感じつつも、持ち前の「負けず嫌いな体育会系気質」を武器に突き進む。兵庫・宝塚大劇場で14日~8月14日、東京宝塚劇場で9月1日~10月8日。

 さわやかな明るい笑顔、澄んだ瞳。珠城らしい輝きが日ごとに増している。

 「(役柄の)ダルタニアンは資料が多く、迷いましたが、基本的には純粋でまっすぐな青年。ぶれない。自然豊かな場所で育ったゆえのおおらかさもある設定です。あ! 私も田舎出身なので共感しますね。え? (共感は)そこじゃない? ははは(笑い)」

 激動の1年だった。昨年9月、近年では天海祐希の7年に次ぐ、9年目と異例の速さでトップに就いた。

 「トップ像をしっかりと描く前に(トップ)就任して、プレッシャー、責任も感じました。でも逆に、この立場を利用して、下級生ともコミュニケーションをとって、自分が率先して作品に没頭して、その姿を組子に見せようと。その思いは変わりませんでした」

 ダルタニアン同様、ぶれずに歩を進めてきた。

 「体育会系。運動部のキャプテンみたいに(笑い)。負けず嫌いですしね」

 珠城は3歳から中学まで水泳を習い、小学校でバスケットボールを始め、陸上の県大会で高跳び2位入賞。中学時代はハンドボール部で主将も務めた。

 「宝塚に入っても立ち直れないぐらい落ち込むことはありました。でも、心のどこかで『なんとかなる』って思っていて。前向きでいられたのは、スポーツをやってきたおかげだと思います。自分に負けるのは一番いや。言い訳しない、自分で限界を決めないって気持ちがずっとありました」

 中学時代のマラソン大会。1年の時、狙い通りに優勝したが、2年で2番になった。「抜かれた彼女の戦術を研究して、なぜ負けたか分析して」。3年時には1位を奪い返した。

 その精神は宝塚生活に生きている。実直で一本気。今回の役柄、ダルタニアンの設定とよく似ている。「三銃士」ら仲間とともに戦う展開もそう。珠城の現況に共通する点は多い。「大人数で演じる場面も多いので、下級生にいたるまで、1人1人の役作りが反映される」。殺陣場面も多く、中世ヨーロッパでも宮廷剣術の剣は長さ、構え方も初めてのものだという。

 「遠心力を利用して振るとか、うまく体を使わないといけない。運動神経はいいので、意外にすんなりと。その点も、スポーツやっていてよかったなって」

 前向きな姿勢は人に対しても同じだ。「人付き合いもそうじゃないですか? こちらが真摯(しんし)に向かっていけば、いつか分かってくれると思っている。お人よしかもしれないけれど」。何事も真正面からぶつかっていく。

 「部活キャプテン」スタイルの新たなトップ像。珠城流で一直線に進んでいく。

 ◆浪漫活劇(アクション・ロマネスク)「All for One~ダルタニアンと太陽王~」(脚本・演出/小池修一郎氏) 世界的古典作、デュマの「三銃士」をもとにコメディータッチで描くミュージカル。「太陽王」と呼ばれたルイ14世治世下のフランスが舞台。新参銃士隊のダルタニアンは、王の剣の稽古相手に任命される。だが、王はダンスのレッスンに熱中し、剣術には興味を示さない。ダルタニアンはある日、王家を揺るがす王の秘密を知ってしまう。ダルタニアンの愛、勇気、仲間との友情を交え、進む活劇。 

 ☆珠城(たまき)りょう 10月4日、愛知県蒲郡市生まれ。08年3月初舞台。月組配属。昨年3月に全国ツアー初主演し、同9月に9年目で月組トップ。近年では7年目の天海祐希に次ぐスピード昇格。昨秋の東京・大阪公演「アーサー王伝説」でトップ初主演。今年1月「グランドホテル」で本拠地お披露目。今春は専科スター轟悠を迎え博多座で「長崎しぐれ坂」出演。身長172センチ。愛称「りょう」「たまき」。

「宝塚~朗らかに~」はニッカンスポーツ・コムに連載中です。

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