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真彩希帆と二人三脚で歩む希望の道/望海風斗

【宝塚~朗らかに~】新生雪組「琥珀色の雨にぬれて」全国ツアー

日刊スポーツ新聞社・村上久美子


【日刊スポーツ・8月24日紙面(東京本社発行版)より】

拡大「琥珀色の雨にぬれて」への思いを語る望海風斗(撮影・梅根麻紀)
 雪組新トップに就いた望海風斗(のぞみ・ふうと)が明日25日、大阪・梅田芸術劇場から、全国ツアー「琥珀色の雨にぬれて」「“D”ramatic S!」をスタートさせる。前トップコンビの早霧(さぎり)せいな、咲妃(さきひ)みゆの後を受け、相手娘役に真彩希帆(まあや・きほ)を迎えた新星雪組の初作品。ショーは新コンビの名前からとった「希望」をテーマに表現される。ツアーは、9月18日の愛知芸術劇場まで13会場35公演。

 トップ初主演作。そのけいこ場で、望海に新発見があった。「『あなたたち、フランス人なんだから、返事は、ウイ(イエス)かノン(ノー)で』って言われ、そういうことか! って」。戦火をくぐり抜け、2人の女性と恋愛劇を繰り広げるフランスの青年貴族役。普段からフランス人になりきることを求められた。

 花組育ちの望海は14年11月に雪組へ移り、前トップ早霧を支えてきた。「ちぎさん(早霧)のけいこ場から公演中、千秋楽に至るまでの作品への集中力。アンテナの張り方にものすごく衝撃を受けた」。作品に没頭する早霧の“熱さ”に影響も受けていた。

 今作は花組の先輩、高汐巴(たかしお・ともえ)主演で84年に初演された名作。「高汐さんも、大浦みずきさんも、男役芝居を誇張していない。飾らず、まっすぐに演じておられた。どう格好つけるかじゃなくて、中身。ましてや今は、インターネットで調べ物もできて、昔の映像もすぐ見られる。でも、先輩たちは想像力を使い、髪形、化粧も考え、作ってこられた」。

 内面からも「フランス貴族」であろうとした先人たちの心意気。前トップ早霧の姿勢も思い起こし、望海の熱量も上昇した。相手娘役に迎えた真彩とも「自然で、作り込まない芝居」を相談。真彩演じる魔性の女・シャロンへの思いも、自身の心を通して考える。

 「家に帰ってからも、今日1日の(けいこ場で真彩が演じる)シャロンのこと、考えて、様子を思い返してみたりしています」

 真彩も初演ヒロインの若葉ひろみに会い、役柄を学んできた。前トップコンビは「ちぎみゆ」と呼ばれ、劇団史上有数の名コンビとして名を残した。トップが相手娘役に対等の立場を求め、互いに手を取り合い成長した異色コンビだった。

 「娘役さんがすてきであってほしいし、堂々と立っていてこそ、お互い刺激を与えあえる。対等でいるためには、彼女(真彩)には相当なプレッシャーだと思う。でも気負わずやってほしい。1人より2人の方が心強いと思いますから」

 今回、ショーでは早霧時代の雪組テーマだった「絆」の名場面を「希望」に置き換え、リニューアルされる。望海の「望」と真彩希帆の「希」から、今作テーマは「希望」になった。

 「ちぎさんのもとで学び、ゆうみ(咲妃)が懸命についていく姿を見て、私自身も吸収したものも多い。ただ、同時に、自分で信じてきた道も大切にしたい」

 色紙に「We go the way」と記した。真彩と2人で、自分たちの新たな雪組の道を切り開く。「希望」しか見えていない。

 ◆ミュージカル・ロマン「琥珀色の雨にぬれて」(作=柴田侑宏氏、演出=正塚晴彦氏) 1920年代のパリが舞台。戦火をくぐり抜けても純粋さを失わない青年貴族クロード(望海)と、魔性の女シャロン(真彩)、彼を慕う少女フランソワーズ(星南のぞみ)、シャロンにほれるルイ(彩凪翔)の4人がおりなす恋愛心理劇。84年に高汐巴、若葉ひろみの花組で初演された。プロローグのタンゴも特徴的。

 ◆Show Spirit「“D”ramatic S!」(作・演出=中村一徳氏) 前トップ早霧のサヨナラ公演のショーを全国ツアー版とし、新生雪組の新たな場面を追加。

 ☆望海風斗(のぞみ・ふうと)10月19日、横浜市生まれ。03年初舞台。花組配属。09年「太王四神記」で新人公演初主演。10年「虞美人」で初の女役。12年「Victorian Jazz」でバウ初主演。14年「エリザベート」で出世役ルキーニを好演。同11月に雪組。前トップ早霧せいなの本拠地お披露目「ルパン三世」から、華麗な立ち姿、歌唱力で支えてきた。身長169センチ。愛称「だいもん」「ふうと」「のぞ」。

「宝塚~朗らかに~」はニッカンスポーツ・コムに連載中です。

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