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栗山千明インタビュー/下

舞台『ミッドナイト・イン・バリ』で新境地、膨大なセリフで出ずっぱり

平辻哲也 ジャーナリスト、コラムニスト


栗山千明インタビュー/上

ちょっとずつ分かってきた、溝端君は熱い人

拡大栗山千明=冨田実布撮影

――共演者は新郎役が溝端淳平さん。幸子の母親役が浅田美代子さん、父親役が中村雅俊さん。溝畑さん以外は初共演です。そんな中で、一家としてのチームワークはいかがですか?

 ポスター撮りをした時に初めて4人そろったのですが、「初めまして」という感じがしなかったんです。それくらい楽しくできましたね。その後も取材会で何日かお会いする機会がありまして、稽古に入る頃には、長い付き合いのような感覚でやらせていただいています。

 浅田さんも中村さんも大先輩なのですが、それを出さないというか、ナチュラルに接してくださる。溝端君は唯一、共演経験があるので、この3人でよかったなと思っています。まず、人に対して緊張していたら、歩み寄るのに時間がかかったりしますよね。そこはあっという間でした。

――溝端さんとはホラー映画『NECK』(2010年)以来の共演ですね。改めての印象は?

 撮影期間も、そんなに一緒の時間はなかったです。年齢の割にはというか、私よりも年下ですが、しっかりされているなと思っていました。今回の舞台の取材を受けた際に、私が演じる幸子の気持ちがよく分かると言っていて、私は溝端さんが演じるオサムの気持ちがよく分かると言っていて、お互いに逆だね、なんて言っていたんです。ちょっとずつ分かってきたのは、溝端君は熱い人なんだな、ということ。まっすぐで熱量がある。質問があったら、深川さんに積極的に聞くんです。

――中村さん、浅田さんはいかがですか?

 中村さんの役はノーテンキというか、楽観的なお父さんなんです。それは、オーバーですけども、その雰囲気が嘘に感じないくらい、ご本人も柔らかい感じの方です。普段、怒ったりしないんだろうな、と思ってしまうくらい、一定していて、安心だなと思えます。

 浅田さんは振り付けとかあって大変だとは思うんですけども、「ああ、もうできない!」とか言って、私の腕にしがみついたりしてこられるんですよ。年上の大先輩なのに失礼ですけども、「大丈夫です! 頑張りましょう」とか言ったりしています(笑)。

――演出の深川さんとも初めてですね。

 深川さんも同じです。全然、威圧感はないですし、丁寧に疑問にも答えてくださります。後は、スタッフさんも含めて、ゲームをして、あだ名をつけあったりしたこともよかったです。

――これは誰の発案ですか?

 深川さんです。稽古が始まって、2、3日くらい経った時だったと思います。深川さんが「今日は台本を床において、ゲームをします」と。普通に栗山千明ではなくて、ほかのみなさんにニックネームを決めてもらって、それを呼び合って、指差していく、というゲームです。

――なるほど。深川さんの演出術なんですね。栗山さんのニックネームは?

 「マロ」です。マロン(栗)から。中村さんは「マー君」、浅田さんは「アチャ」。深川さんは「フカちゃん」。で、面白いのが溝端君。「ジュリー」なんです(笑)。

――なんで、ジュリーなんですか?

 なんでなんですかね(笑)。なんか忘れてしまいました。「じゅ、じゅ」とか言っているうちに…。今回、グループサウンズの曲も使われている流れもあって、そうなりました。

――ニックネームで呼び合うと親しみの度合いも増してきますよね。

 本当ですね。それがキャストだけでなくて、スタッフのみなさんもあるんです。どうしても、キャストとスタッフさんは交流が難しいところがあるんですけども。例えば、スタッフさんの名前をど忘れしてしまうとか。でも、ゲームがあるから、必死になって覚えるんですよ。

◆公演情報◆
『ミッドナイト・イン・バリ ~史上最悪の結婚前夜』
2017年9月15日(金)~29日(金) 東京・シアタークリエ
ほか、全国ツアー公演あり
[スタッフ]
脚本:岡田惠和
演出:深川栄洋
[出演]
栗山千明、溝端淳平、浅田美代子、中村雅俊
ピアノ:荻野清子、ギター:阿部 寛、パーカッション:藤井珠緒
公式ホームページ
〈栗山千明プロフィル〉
幼少時から芸能活動を始め、映画『死国』で女優デビュー。その後、CMやテレビドラマ、映画、舞台などで幅広く活躍中。
栗山千明オフィシャルウェブサイト

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筆者

平辻哲也

平辻哲也(ひらつじ・てつや) ジャーナリスト、コラムニスト

1968年、東京生まれ千葉育ち。法政大学法学部卒業。92年に報知新聞社に入社。主に映画記者としてのキャリアを積み、カンヌ、ヴェネチア、ベルリンの世界三大映画祭などを取材。10年以上芸能デスクを務めた。2015年に退社し、フリーに。趣味はサッカー観戦、自転車。ジェフ千葉のサポーターとしてアウェー遠征の旅を楽しむ。

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