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スタジオライフ『はみだしっ子』インタビュー/下

演出・倉田淳×仲原裕之・久保優二・田中俊裕・千葉健玖

真名子陽子 ライター、エディター


スタジオライフ『はみだしっ子』インタビュー/上

絶対に彼らの中にあるものとリンクしてくれる

拡大左から、千葉健玖、田中俊裕、久保優二、仲原裕之=伊藤華織撮影

――倉田さんに、キャスティングとチーム分けの理由についてお伺いしたいと思います。

倉田:キャスティングの理由は、絶対に彼らの中にあるものとリンクしてもらえるだろう、わかってもらえるだろう、寄り添ってくれるだろうと思って決めました。今、みんなの話を聞いていて、いろいろ考えているんだなと思って、とてもうれしかったですね。意外とクールに冷静に、自分のこともお互いのことも見ているんだなと思って、さすがだなと思いました。

――チーム分けについてはどのように決められたのですか?

倉田:誰とどういう化学反応を目指していけばいいのかを考えました。ちなみに久保くんにとってアンジー役はたやすいんです。そのままさせたらダメなのでグレアムなんです。そういうことを考えながら、誰と誰を組み合わせてチームを作っていけばいいのか、とても迷いました。役者たちの年齢の幅も広いので。もちろん演技力でカバーしていきますが、一緒に舞台に立つとなると現実として年齢の差はあるから、そこも考えてチーム分けをしました。

――チームを分けてお稽古はしないんですよね?

倉田:『THREE MEN IN A BOAT+ワン』のように、自分たちで発想していくことがたくさんある作品は、チーム別にお稽古した方がおもしろいものができるんですけど、今回のような物語がしっかりとした作品に取り組む時は、一緒にやっていった方がいいんです。

――それはなぜですか?

倉田:まず、私が同じことを二度しゃべれないし、忘れてしまうんです(笑)。そしてやはり、他のチームを見ている中で発見があると思うんです。自分たちだけでやっていると夢中になりすぎるんですね。人がやっているのを見ると、同じセリフで同じ動き方をしていても、ここはこういう解釈もあるんだといろんな発見があるんです。

――役者のみなさんはどうでしょう? やはり発見はありますか?

久保:あります。自分がやっているときと見ているときでは、主観と客観の割合が変わってくるんです。自分がやっているときも客観的に見ている自分はいるんですけど、見ているときはその割合が変わって、冷静に「あ~こういう物語だよね~」と、全体を見られるようになります。

――真似てしまうことはないんですか?

久保:それはないですね、考えないです。

田中:真似すると失敗します。先輩の芝居を見て、こうすればいいんだと思って真似をしてもだいたい失敗しますね。

千葉:入団したばかりのころはありましたけど、結局、同じにはならないので。参考にすることはありますけど。

仲原:僕は、良いと思ったことは必ず真似するんです。真似というか要素をもらう感じです。良いなと思ったら良いんですよ、やっぱり。自分の感覚にあっているということなので。やってみてダメだったらやめればいいですし。その人の感覚を入れるというのが、ある意味、芝居にも通じているなと思っていて、良いなと思うことはやってみます、こっそり(笑)。たまに本人に、あれもらったよ、とか言いますし。それで役が自分の腑に落ちるんだったら、こうやってみんなでやってる意味があるなと思うんです。だから、良いなと思うものは積極的にもらいます。前回の『卒塔婆小町』では、宇佐見の瑞々しさなどを参考にしました。

――それも劇団のいいところですね。一役者だとそうもいかない。

倉田:そうですね。煮詰まったりすると飲みに誘われたりしているみたいですね。そこで話をきいてもらったり。

11期の先輩3人と同じチーム、すごく新鮮

拡大左から、仲原裕之、千葉健玖、久保優二、田中俊裕=伊藤華織撮影

――役者のみなさんは、チーム分けについてどのような感想を持たれましたか?

千葉:まったく芝居に関係ないんですけど、筋トレが楽しみなメンバーだなと思いました!

(一同笑)

仲原:各チーム、比較的世代が近いなと思いますね。

久保:BUSチームは11期の先輩が3人いるんですけど、芝居で関わったことがほとんどないので楽しみです。すごく新鮮ですね。(山本)芳樹さんや仲原さんと絡ませてもらうことが多かったので。

田中:僕も(TRKチーム)他のメンバーの方とはないんです。芳樹さんとは『少年十字軍』で少しからませてもらったくらいで。

千葉:(TBCチーム)確かにそうですね。仲さんともあまり絡んだことないですよね?

仲原:あるだろ?!

千葉:あれ? ありましたっけ??

(一同笑)

◆公演情報◆
スタジオライフ公演
『はみだしっ子』
2017年10月20日(金)~11月5日(日) 東京芸術劇場シアターウエスト
[スタッフ]
原作:三原 順
脚本・演出:倉田 淳
[出演]
山本芳樹、曽世海司、岩﨑 大、船戸慎士、松本慎也、仲原裕之、緒方和也、宇佐見輝、澤井俊輝、若林健吾、久保優二、田中俊裕、千葉健玖、牛島祥太、吉成奨人、伊藤清之(Fresh)、鈴木宏明(Fresh)、前木健太郎(Fresh)、藤原啓児
公式ホームページ

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筆者

真名子陽子

真名子陽子(まなご・ようこ) ライター、エディター

大阪生まれ。ファッションデザインの専門学校を卒業後、デザイナーやファッションショーの制作などを経て、好奇心の赴くままに職歴を重ね、現在の仕事に落ち着く。レシピ本や観光情報誌、学校案内パンフレットなどの編集に携わる一方、再びめぐりあった舞台のおもしろさを広く伝えるべく、文化・エンタメジャンルのスターファイルで、役者インタビューなどを執筆している。

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