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外部劇場初主演 完全無欠の二枚目役/柚香光

【宝塚~朗らかに~】花組公演「はいからさんが通る」

日刊スポーツ新聞社・村上久美子


【日刊スポーツ・10月12日紙面(東京本社発行版)より】

拡大「はいからさんが通る」で伊集院忍役を演じている柚香光(撮影・伊藤航)
 宝塚次世代エースの1人、花組の人気スター柚香光(ゆずか・れい)が、シアター・ドラマシティ(大阪市)で上演中のミュージカル浪漫「はいからさんが通る」で外部劇場初主演作に臨んでいる。“華”やかなダンス、“麗”しい立ち姿が武器の柚香は、国民的人気作の眉目秀麗な軍人役で魅了している。大阪公演は15日まで。東京・日本青年館ホールは10月24~30日。

 群舞でもひときわ光を放ち、キレのあるダンス。少女漫画の主人公を体現したような立ち姿。国民的人気作の陸軍エリート少尉・伊集院忍は、柚香そのもの。

 「題名だけは聞いたことがあって、映画の印象の方が強かった。(今作に)すごく反響があってびっくりしたけど、女の子の夢が詰まっていて、キュンキュンする場面の連続。これならそうだなって思った」

 南野陽子主演の映画では、阿部寛が演じた役柄。完全無欠。典型的な二枚目役ゆえの難しさがある。

 「共感しづらくなるといけない。下手すると、優柔不断な優男になりかねない。胸キュン場面で、ちゃんとキュンとしてもらうため、役柄に深みを持たせようと意識してきました」

 原作通り笑い上戸な設定。ヒロイン・紅緒役の華優希との相性も良さそう。

 「華ちゃんが、天性の『愛され力』を持っているので、けいこ場でも必死すぎて、やらかして、みんなが手を差し伸べるという(笑い)。破天荒な華ちゃんを見て笑っていました」

 けいこ場は役柄通りに笑いが絶えなかった。

 「原作が個性豊かで、みんなが自分のキャラクターにはまって、うれしがっていて。けいこが佳境の時期でもみんな、笑っていたし、のどかな空気でした」

 中心で引っ張る難しさを学び、楽しさも知った。下級生時代から抜てきされてきた「大器」も、来年ついに「男役10年」を迎える。その節目を前に、先輩の芹香斗亜が宙組へ異動する。

 「責任感が増す…それは大きくあります。自分の責任も変わってくる。取り組む姿勢は同じでも、意識を変えないと。今回感じたんですけど、視野を広く持って、いろんなことがちゃんと見える人でありたい」

 芹香とは前トップ蘭寿とむの時代から、同時期に大役へ抜てきされてきた。

 「とんでもない難題を与えられたとき、いつも芹香さんが横にいらっしゃった。一緒に困難に足を踏み入れてきた。芹香さんも初めてで大変だったと思うのに、私がプルプルしている横で、スッと前を見すえて立っていてくださった。異動を聞いて、走馬灯のようにいろいろ浮かびました」

 今後は自身が後輩に背中を見せる立場になるが、天真らんまんな本領を発揮し「まあ、やってみて! ですね(笑い)。グダグダ考えていても、何も変わらない」。気負いはない。

 昨年は専科スターの轟悠主演作に出演し、「ミー&マイ・ガール」では娘役ジャッキーも。「金色の砂漠」では、ヒロインに求婚する冷めた王子を演じた。

 「去年は役幅が広すぎ、濃すぎた(笑い)。毎日が修業みたいで。だから今、リラックスして舞台に立てる。柔軟に対応できて、変化をキャッチできる感性の豊かな人でありたい。劇団外の舞台にも触れたいし、いろんな刺激もほしい」

 脂が乗りきった柚香。その光が照らす世界は広がるばかりだ。

 ◆ミュージカル浪漫「はいからさんが通る」(原作=大和和紀氏、脚本・演出=小柳奈穂子氏) 75~77年「週刊少女フレンド」に連載され、大ヒットした少女漫画「はいからさんが通る」をミュージカル化。大正時代の華やかな東京を舞台に、眉目秀麗で笑い上戸な陸軍少尉・伊集院忍と、通称「はいからさん」の女学生・花村紅緒が繰り広げる恋物語。祖父母の代から結婚を約束された2人だが、過酷な運命に翻弄(ほんろう)されながらも愛を貫く様を描く。

 ☆柚香光(ゆずか・れい)3月5日、東京都生まれ。09年4月入団。花組配属。14年2月「ラスト・タイクーン」で新人公演初主演し、6月に「ノクターン」でバウ初主演。同年には「エリザベート」本公演で芹香斗亜とルドルフ役代わり。15年8月の台湾公演でオスカル役抜てき。同末の「新源氏物語」で女役の六条御息所、昨春の「ミー・アンド・マイ・ガール」はジャッキーと、主要な女役が続いた。身長171センチ。愛称「れい」。

「宝塚~朗らかに~」はニッカンスポーツ・コムに連載中です。

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