メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

RSS

実咲凜音、宝塚退団後初めてのミュージカル出演へ

『屋根の上のヴァイオリン弾き』で市村正親、鳳蘭と共演

真名子陽子 ライター、エディター


拡大実咲凜音=森 好弘撮影

 日本初演から50年。『屋根の上のヴァイオリン弾き』が12月~2月にかけて、東京公演を皮切りに全国5カ所で上演される。1964年にブロードウェイで初演された『屋根の上のヴァイオリン弾き』は、トニー賞で7つの賞を獲得し、その後1972年までの8年間、上演され続けたミュージカル。1905年、帝政ロシアの時代に貧しいながらも幸せな日々を送っていた家族の物語で、親子の絆や宗教の違い、激変していく世界情勢といった現代にも通じるテーマを、音楽やダンスを交え届けてくれる。

 日本では1967年に初演されて以来再演を重ね、2004年から“21世紀版”『屋根の上のヴァイオリン弾き』とし、市村正親が主役のテヴィエ役を務めている。その妻・ゴールデ役を鳳蘭、長女・ツァイテル役を実咲凜音、次女・ホーデル役を神田沙也加、三女・チャヴァ役を唯月ふうかが演じる。そのツァイテル役の実咲に話を聞いた。2017年4月に宝塚歌劇団を退団した元宙組トップ娘役の実咲は、本作が退団後初のミュージカル作品となる。

 宝塚の大先輩である鳳蘭や共演者の印象、作品や役についての思い、宝塚時代の役作りについて語ってくれた。

※合同取材会での実咲さんの発言に続いて、スターファイルでの個別インタビューを掲載しています。

舞台が好きなんだなと改めて思った

拡大実咲凜音=森 好弘撮影

記者:退団後初めてのミュージカル作品ですが、宝塚歌劇団の大先輩、鳳蘭さんとの共演です。

実咲:宝塚出身の皆さんが憧れる鳳蘭さんと、退団して初めての作品でご一緒させていただけることはとてもうれしいですし、お話させていただけることがとても幸せです。

記者:初演から50周年、この作品の魅力はなんでしょうか?

実咲:残念ながら舞台を拝見したことがなく、映画を見させていただいたのですが、ユダヤ人が置かれていた立場やその時代背景の重々しさはあるのですが笑えるところもあって、作品としてとても感動しました。50周年の区切りの年に参加させていただけて光栄です。

記者:演じるツァイテル役については?

実咲:ツァイテルは5人姉妹の長女です。長女としての責任感もあるでしょうし、しっかり者ではないかなと思っています。お稽古がまだなのでイメージだけですが、そういった個性をしっかりと見せられたらいいなと思っています。お母さん役の鳳さんとのお芝居も多いので、うれしいですし楽しみです。

記者:退団して半年、どのように過ごされていますか?

実咲:こんなに自分の時間があるのかと驚きました。在団中は常に目の前に課題がありましたし、そこへ向かってあきらめなければ、ずっと成長していられるというありがたい環境だったんだなと感じました。退団したばかりの頃は、どれだけ寝られるんだろうと思うくらい寝ていました(笑)。最近は舞台を観る時間ができましたので、いろいろ観に行っています。やはり舞台は楽しいなと思いますし、舞台が好きなんだなと改めて思いました。

歌稽古、男性の声が聞こえる!と新鮮

拡大実咲凜音=森 好弘撮影
記者:初めて外部の作品に出演するにあたって、鳳さんからアドバイスはありましたか?

実咲:人を信用しすぎてはいけないよと……(笑)。いろんなお話をしてくださるので勉強になります。

記者:市村さんについてはどんな印象をお持ちですか?

実咲:いくつか作品を拝見していますが、市村さんのお人柄がどの作品にもにじみ出ていたような気がします。お近くでお芝居をさせてもらえるのは勉強になりますし楽しみです。

記者:相手役が本物の男性になります。

実咲:男性との空間……どうなるんでしょう。やはり緊張しますね。制作発表会見で歌わせてもらったのですが、その歌稽古のときからすでに、男性の声が聞こえる!と新鮮でした。

記者:この作品は家族愛のお話ですが、ご自身の家族愛について聞かせてください。

実咲:宝塚にいる時から家族にはサポートをしてもらっていました。健康面もですが、悩んだときなどは母に相談していましたので、精神面でも支えてもらっていたなと思います。その渦中にいる時はわからなかったことも、退団して時間ができると家族のありがたさがわかります。家族との時間も持てますし、兄弟家族と一緒に食事ができたり、そんな時間がとても幸せだなと思います。

◆公演情報◆
ミュージカル『屋根の上のヴァイオリン弾き』
2017年12月5日(火)~29日(金) 東京・日生劇場
2018年1月3日(水)~8日(月・祝) 大阪・梅田芸術劇場メインホール
2018年1月13日(土)~14日(日) 静岡・静岡市清水文化会館(マリナート)
2018年1月19日(金)~21日(日) 名古屋・愛知県芸術劇場大ホール
2018年1月24日(水)~28日(日) 福岡・博多座
2018年2月10日(土)~12日(月・祝) 埼玉・ウェスタ川越大ホール
[スタッフ]
台本:ジョセフ・スタイン
音楽:ジェリー・ボック
作詞:シェルドン・ハーニック
オリジナルプロダクション演出・振付:ジェローム・ロビンス
翻訳:倉橋 健
訳詞:滝弘太郎・若谷和子
日本版振付:真島茂樹
日本版演出:寺﨑秀臣
[出演]
市村正親、鳳蘭/実咲凜音、神田沙也加、唯月ふうか/入野自由、広瀬友祐、神田恭平/今井清隆 ほか
公式ホームページ
〈実咲凜音プロフィル〉
2009年宝塚歌劇団入団。花組に配属され、2012年に宙組に組替え。同年、宙組トップ娘役に就任。主な出演作品は『銀河英雄伝説@TAKARAZUKA』『うたかたの恋』『風と共に去りぬ』『ベルサイユのばら』『王家に捧ぐ歌』『エリザベート』など。2017年4月『王妃の館/VIVA! FESTA!』で宝塚歌劇団を退団。本作が、退団後初ミュージカルとなる。
実咲凜音オフィシャルブログ

・・・続きを読む
(残り:約2944文字/本文:約5337文字)

全ジャンルパックなら本の記事が読み放題。
デモクラシーやJournalismの記事も読めるのは全ジャンルパックだけ!


筆者

真名子陽子

真名子陽子(まなご・ようこ) ライター、エディター

大阪生まれ。ファッションデザインの専門学校を卒業後、デザイナーやファッションショーの制作などを経て、好奇心の赴くままに職歴を重ね、現在の仕事に落ち着く。レシピ本や観光情報誌、学校案内パンフレットなどの編集に携わる一方、再びめぐりあった舞台のおもしろさを広く伝えるべく、文化・エンタメジャンルのスターファイルで、役者インタビューなどを執筆している。

真名子陽子の新着記事

もっと見る