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池田純矢×透水さらさが再び共演/上

池田が作・演出・出演するハイテンションコメディ エン*ゲキ#03『ザ・池田屋!』

大原薫 演劇ライター


拡大池田純矢(右)と透水さらさ=宮川舞子撮影

 演劇とは娯楽であるべきだという理念で、役者である池田純矢が自身のオリジナル脚本・演出・出演により立ち上げた企画「エン*ゲキ」。新作第3回公演『ザ・池田屋!』が2018年4月20日より紀伊國屋ホールで上演される。物語は幕末、池田屋事件が舞台。新選組に襲撃された尊王攘夷派志士の吉田稔麿(としまろ)を主人公にハイテンポ・ハイテンション・コメディが繰り広げられる。出演は鈴木勝吾、松島庄汰、中島早貴、米原幸佑、河原田巧也、オラキオ、松尾貴史ら魅力的なキャストが集結した。

 池田純矢はミュージカル『HEADS UP!』、映画『ライチ☆光クラブ』『曇天に笑う』(2018年公開)などに出演して役者として活躍する一方で、エン*ゲキ第2回公演の『スター☆ピープルズ!!』で弱冠24歳にして本格的な演出家デビューを果たした。

 透水さらさは宝塚歌劇団でエトワール(公演のフィナーレで最初のソロを歌う)を度々務めた実力派娘役。宝塚退団後の初出演作だった『スター☆ピープルズ!!』に続き池田純矢作品に出演する。

 池田と透水に『ザ・池田屋!』について、そして池田が創り出す新たな「エン*ゲキ」の魅力について語り合ってもらった。

謎が多い吉田稔麿は物語の接着剤にとてもよい主人公

拡大池田純矢=宮川舞子撮影

――『ザ・池田屋!』のストーリーはどこから生まれたのでしょうか?

池田:もともと歴史物をやりたいなという思いがずっとありました。歴史物が好きだし、歴史物の役を演じることも多かったので自分の得意分野でもあると思っているんです。歴史物で舞台が作れたらいいなと思いながら歴史の本を読んでいたときに、吉田稔麿のことを改めてちゃんと知って。吉田稔麿は、彼について書かれた文献がほとんど残っていないのに、逸話はいっぱい残っているんです。「吉田稔麿が生きていたら、総理大臣になっただろう」とか「維新がもっと早く起こっただろう」「いや、維新は起こらなかった」とか。山縣有朋が高杉晋作に「自分はどれほど吉田稔麿と実力の差があるか」と尋ねたら、高杉は「お前は吉田と自分を比べられるとも思っているのか、それは味噌と糞を一緒にするのと同じことだ」と言ったという逸話も残っているんです。逸話はたくさんあるのに出自については諸説があり、池田屋事件で死んだとされていますが、実は池田屋で死んでいないという説さえある。「正しいことが何なのかがわからない、こんな謎なキャラクターがいるんだ」と思って、この人を主人公にしたら面白いかなと思いました。

――吉田稔麿は実在の人物なのに謎の多いキャラクターなんですね。よくこんな人物を見つけてきましたね。

池田:そうですね、物語の接着剤にとてもよい主人公で(笑)。歴史が好きだから、脚本を書くにあたっても歴史を曲げたくない。ちゃんと最終的には史実に落とし込みつつ、いかにしっちゃかめっちゃかにできるかというのを目指して書きました。

拡大透水さらさ=宮川舞子撮影

――そして、エン*ゲキ#02『スター☆ピープルズ!!』に続いて今回、透水さんに出演をお願いしたのは?

池田:ひとえに前回が最高だったからというしかないんですが。

透水:最高じゃないですよ(笑)

池田:透水さんはとてもハングリーなんですよ。稽古中にはかなり厳しいことも言ったと思うし、僕が理想を伝えて居残り稽古や事前稽古をやったんですけど、期待に応えてくれた。最終的に目指すキャラクター像をしっかり作り上げてくれたので、これはとても信頼できるパートナーだなと思いました。前回はやらなければいけないことがたくさんある役だったので、今回はがらっと印象を変えて、あのとき引き出せなかった姿を見せたいなと思って今回お願いしようと思いました。

◆公演情報◆
エン*ゲキ#03『ザ・池田屋!』
2018年4月20日(金)~30日(月・祝) 東京・紀伊國屋ホール
2018年5月12日(土)~13日(日)大阪・ABCホール
[スタッフ]
作・演出:池田純矢
[出演]
鈴木勝吾/松島庄汰、中島早貴、米原幸佑、河原田巧也/透水さらさ、オラキオ、池田純矢/松尾貴史 ほか
公式ホームページ
公式twitter
〈池田純矢プロフィル〉
ジュノン・スーパーボーイズコンテストで準グランプリを受賞し芸能界へ。テレビドラマ、映画、舞台など幅広く活躍中。2015年エン*ゲキ#01『君との距離は100億光年』で初めて作・演出を手がけ、2017年1月には、第2弾となる、エン*ゲキ#02『スター☆ピープルズ!!』を上演。12月からミュージカル『HEADS UP!』への出演を控える。
池田純矢公式ツィッター
〈透水さらさプロフィル〉
2006年宝塚歌劇団入団。雪組に配属。2012年「ドン・カルロス/Shining Rhythm!」で初のエトワールに抜擢。同年「JIN -仁-」で新人公演初ヒロイン。15年の退団公演「星逢一夜/La Esmeralda」でも、エトワールをつとめる。退団後の初舞台が、エン*ゲキ#02『スター☆ピープルズ!!』。12月に『安蘭けい ドラマティック・コンサート Golden Age』への出演を控える。
透水さらさ公式ツィッター

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筆者

大原薫

大原薫(おおはら・かおる) 演劇ライター

演劇ライターとして雑誌やWEB、公演パンフレットなどで執筆する。心を震わせる作品との出会いを多くの方と共有できることが、何よりの喜び。ブロードウェー・ミュージカルに惹かれて毎年ニューヨークを訪れ、現地の熱気を日本に伝えている。

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