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『アンナ・カレーニナ』出演者インタビュー/下

劇団スタジオライフ、石飛幸治×笠原浩夫×岩﨑大×久保優二

真名子陽子 ライター、エディター


『アンナ・カレーニナ』出演者インタビュー/上

男性のお客さまに女性の人生や思いが一番伝わる役

拡大左から、久保優二、笠原浩夫、岩﨑大、石飛幸治=冨田実布撮影

――では改めて久保さん。キティの魅力は?

笠原:多分すごいシンパシーを感じてもらえると思うんですよ。

石飛:一番感じるよね。

久保:キティが一番、女性の人生の道筋をこの作品の中で表している役ですよね。その辺はやはり共感してもらえると思うんです、女性の方には。ただ反対に男性のお客さまが見た時に、女性が歩む道筋について何となくのイメージはあっても、その流れやどういう気持ちでいるのか、どういう気持ちで相手と向き合っているのか、そういうことって意外とわからなかったりする男の人は多いんじゃないかなと思うんです。

――なるほど。

久保:男性のお客さまに女性の人生や思いが一番伝わる役なんじゃないかなって思います。受け取ってもらいやすいポジションにいる役じゃないかなと。正直、女性のお客さまが見てどう思われるかはまだわからないです。やっていくうちにまた見えてくるとは思うんですけど。

――女性はアンナの生き方に憧れるんじゃないかなと思うんです。

石飛:それは……ああいう風に生きられないから?

――そうです。なりふり構わず、相手を愛することだけに進めたらいいんですけど……。

笠原:できないからこそ、憧れるんですよね。キティの人生は普段そこにある日常ですもんね。

――そうなんです。

久保:それぞれ別の強さがありますね。

石飛:そうなんだよね。キティは地に足をつけて行く人。地に足がついてない状態から地に足をつけて歩き出す人だなと思う。

拡大左から、久保優二、笠原浩夫、岩﨑大、石飛幸治=冨田実布撮影

――そういう意味ではキティの生き方も憧れますね。そしてドリーはまた違った生き方です。

石飛:そう。なんとか地に足をつけなきゃと。周りの人に助けられて、だから自分も助けたいと思う。

――そういうことに気づいていくんですね。

石飛:生きていく中で気づいていくんだと思います。だからといって台本にそういうことが全部書いてある訳じゃない(笑)。皆もそうだけど、いかに自分自身が台本の中で成長しながら2時間半の中で見せていくか……。そこをしっかりとお見せできないと、共感してもらえないだろうなと思っています。それを作り上げるのが楽しみでもあるし、稽古期間があまりないので焦りもあります(笑)。

――アンナは最後に自ら死を選びます。

岩﨑:まだそこまで具体的には考えられていなくて。周囲の人間とどう関わっていくのかが、今のメインテーマです。どうやって繋がっていくんだろう、どうやってその繋がりが切れていくんだろうと。キティとリョーヴィン、ドリーとオヴロンスキーとの生活の対比やカレーニンとの夫婦間のことなど、頭で考えるのではなく感覚で考える感じでとらえないといけないなと思います。頭で考えようとすると、ボンってパンクしてしまいそうで……(笑)。しかも、演じる人間が全員男なので、女性役を男が演じる時にお客さまがどういう目線で見て頂けるのかも気になります。

◆公演情報◆
スタジオライフ公演『アンナ・カレーニナ』
2018年5月26日(土)〜6月10日(日) 東池袋・あうるすぽっと
公式ホームページ
[スタッフ]
原作:レフ・トルストイ
脚本:ジョー・クリフォード
翻訳:阿部のぞみ
演出:倉田淳
[出演]
石飛幸治、笠原浩夫、楢原秀佳、山本芳樹、曽世海司、岩﨑大、船戸慎士、関戸博一(иチームのみ出演)、仲原裕之、宇佐見輝、久保優二、千葉健玖、吉成奨人、伊藤清之、鈴木宏明、前木健太郎/藤原啓児
※и(イー)チームとс(エス)チームのダブルキャスト公演
★倉田淳インタビューはこちら
〈石飛幸治プロフィル〉
スタジオライフシニア(1991年入団)。劇団の作品を中心に、ミュージカル「レ・ミゼラブル」など外部の舞台にも多数出演している。スタジオライフでの出演作品は『BLOOD RELATIONS血のつながり』『トーマの心臓』『PHANTOM -THE UNTOLD STORY』など。
〈笠原浩夫プロフィル〉
スタジオライフシニア(1992年入団)。スタジオライフでの出演作品は、『THE SMALL POPPIES』『エッグ・スタンド』『DAISY PULLS IT OFF』『THREE MEN IN A BOAT+ワン』『トーマの心臓』など。
〈岩﨑大プロフィル〉
スタジオライフ第三期生(1998年入団)。スタジオライフでの出演作品は、『はみだしっ子』『THE SMALL POPPIES』『エッグ・スタンド』『DAISY PULLS IT OFF』『トーマの心臓』など。
〈久保優二プロフィル〉
スタジオライフ第十二期生(2013年入団)。スタジオライフでの出演作品は、『はみだしっ子』『エッグ・スタンド』『DAISY PULLS IT OFF』『BLOOD RELATIONS血のつながり』など。

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筆者

真名子陽子

真名子陽子(まなご・ようこ) ライター、エディター

大阪生まれ。ファッションデザインの専門学校を卒業後、デザイナーやファッションショーの制作などを経て、好奇心の赴くままに職歴を重ね、現在の仕事に落ち着く。レシピ本や観光情報誌、学校案内パンフレットなどの編集に携わる一方、再びめぐりあった舞台のおもしろさを広く伝えるべく、文化・エンタメジャンルのスターファイルで、役者インタビューなどを執筆している。

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