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渡辺大輔インタビュー(下)

ミュージカル『タイタニック』出演

真名子陽子 ライター、エディター


渡辺大輔インタビュー(上)

悲劇だけではなくいろんなことをちゃんと伝えたい

拡大渡辺大輔=草田康博撮影〈ジャケット The Chino Revived (ザ・チノ リヴァイブド)/プリマクレール・アタッシュプレス (03-3770-1733)・その他、スタイリスト私物〉

――本作は群像劇と言われ、ミュージカルですが芝居の要素もしっかり盛り込まれていますね。

 そこはトム・サザーランドさんが大事にしているところではないかと思います。ミュージカルですので、踊れる、歌えるということも大事ですけれど、それ以上に芝居は気持ちが大切で、上辺だけでやっていたら何も伝わらない。僕自身、芝居も大好きなので、今回いろんな役をさせていただきますから、トムさんとたくさんセッションをして楽しめたらと思っています。

――トムさんとはお会いになったことは?

 去年、お会いする機会をいただき、少し『タイタニック』についてもお話しました。ロンドンの方々にとって、タイタニックの事故は思い出したくない出来事なんじゃないかと思っていて、タイタニック号についてロンドンの方々は、今どう感じているんですかとお伺いしたんです。そうしたらやはり、いまだに立ち直れない方々がたくさんいるとおっしゃっていました。実際にあった出来事を作品にして、世界の方に知ってもらうことは大切なことですけど、被害にあわれた親族の方々はどう思うか……自分をその立場に置き換えると、僕はとても辛いなと感じたんですよね。でもだからこそ、今回関わらせていただくにあたって、色々なことをちゃんと芝居で伝えたいと思いました。悲劇だけの物語ではなくて、一人ひとりが色々なことを抱えながらあの船に乗っていたということを。

――まさに群像劇なんですね。

 なぜ一人の役者がいろんな役をやるかというと、着ている服が異なるだけで、一等客や三等客など関係なく、皆同じ人間、それぞれに思いや夢を持った人間であるということを表現しているのだそうです。だから一人の役者にいろんな役をやらせたいと。それをトムさんから聞いて、なるほどなと思いました。夢や希望、思考、持っているものが違っても、性別が違っても、みんな同じ人間なのだと。悲劇を伝えたいのではなく、こんな思い、こんな夢を志した人間たちが旅をした。最悪の結果になってしまったけれど、この群像劇でタイタニック号に乗っていた人々を違うかたちで皆さんに知って欲しい。そういうことじゃないかなと思っています。その話を伺ってとても共感しましたし、同じ方向性を感じることができました。ロンドンでは現在ツアー公演中で、日本では再演になります。何度も上演される意味をちゃんと感じたいですね。もっとたくさんの方々に知って欲しいし、観て欲しいなと思います。

◆公演情報◆
ミュージカル『タイタニック』
2018年10月1日(月)~10月13日(土) 東京・日本青年館ホール
2018年10月17日(水)~10月22日(月) 大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
公式ホームページ
[スタッフ]
脚本:ピーター・ストーン
作詞・作曲:モーリー・イェストン
演出:トム・サザーランド
[出演]
加藤和樹、石川禅、藤岡正明、戸井勝海、相葉裕樹、津田英佑、渡辺大輔、上口耕平、小野田龍之介、木内健人、百名ヒロキ、吉田広大、栗原英雄/霧矢大夢、菊地美香、小南満佑子、屋比久知奈、豊原江理佳、須藤香菜/安寿ミラ、佐山陽規、鈴木壮麻
〈渡辺大輔プロフィル〉
神奈川県出身。2006年『ウルトラマンメビウス』イカルガ・ジョージ役で俳優デビュー。舞台を中心に活躍する他、情報番組でレポーターを務めるなど活動は多岐にわたる。最近の主な出演作品は、『京の螢火』『ロミオ&ジュリエット』『バイオハザード 〜ヴォイス・オブ・ガイア〜』『南太平洋』など。
渡辺大輔オフィシャルブログ

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筆者

真名子陽子

真名子陽子(まなご・ようこ) ライター、エディター

大阪生まれ。ファッションデザインの専門学校を卒業後、デザイナーやファッションショーの制作などを経て、好奇心の赴くままに職歴を重ね、現在の仕事に落ち着く。レシピ本や観光情報誌、学校案内パンフレットなどの編集に携わる一方、再びめぐりあった舞台のおもしろさを広く伝えるべく、文化・エンタメジャンルのスターファイルで、役者インタビューなどを執筆している。

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