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立ち入り禁止区域の故郷を思って

大久保真紀

大久保真紀 朝日新聞編集委員(社会担当)

2月28日の夜、東京・汐留のホールで、映画の試写会がありました。「立入禁止区域・双葉~されど我が故郷」です。

 昨年3月の福島第一原子力発電所の事故の影響で、警戒区域とされ、立ち入りが禁止となった福島県双葉郡から、故郷を追われた人々の姿を追ったドキュメンタリー映画です。地元の県立双葉高校野球部OBの映画監督佐藤武光さん(63)が、震災後まもなく防護服姿で現地に入って撮影した映像と、その後、避難所や仮設住宅に同級生らを訪ね歩いてインタビューした内容で構成されています。

 ナレーションは、病気療養に入る前の最後の仕事として引き受けた女優の市原悦子さんです。

 3月11日に東京でプレミア上映があり、17日から一般公開が始まります。20日には福島・郡山でも上映会があり、各地の自主上映会への貸し出しもするそうです。

 映画の内容は、2月25日の夕刊に掲載しましたので、詳しくはそちらを見ていただくとして、試写会には報道陣も含め約170席のホールに立ち見が出るほどの盛況でした。

 試写が始まると、

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