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単純に準暴力団と片づけられない怒羅権

久田将義

久田将義 編集者

 関東連合と友好関係にある、怒羅権だが発祥は東京・西葛西と言われている。が、もう一つ北区王子で生まれた王子華魂という「ドラゴン」がある。また、立川、横浜にも怒羅権はあり、テリトリーとしてはかなり広い。有名なのは江戸川区西葛西の怒羅権と王子華魂だろう。同じ、中国残留孤児で結成された暴走族であるし「ドラゴン」を名乗っているにもかかわらず、交流はほとんどないと言われている。  

 関東連合と違い、怒羅権の特徴としては犯罪が非常に荒っぽい点だ。強盗、傷害など経済行為ではなく直接暴力に訴える事が多い。

 オリジナルに取材をする事を信条としている僕は、葛西の怒羅権の初代にインタビューを試みたが既に彼は他媒体の取材を受け、何らかのトラブルがあったらしく、側近を通して取材を申し込んだのだが、どうしても応じてもらえなかった。

が、十代目総長のインタビューには成功した。地元東西線西葛西駅付近で会った彼は後輩を引き連れてきた。冷静で落ち着いたイメージだった。暴力団との抗争も厭わないという評判だったが実際に彼も同じ事を言っていた。

 終始、礼儀正しかった彼だが、一回ぞっとするような目つきをした事があった。彼から借りた写真を失くしてしまったのである。が、データは残っていたのでそれをプリントして総長に返却した。納得はしてくれたのだが一瞬「まさか捨てたんじゃないでしようね」と言った時の眼は忘れられない。他の暴走族から「包丁軍団」と恐れられた集団ではあると背筋が凍ったものだ。写真はバイクに乗っているメンバー。旗は中国国旗だったのが印象的だった。後に、彼は架空請求で逮捕されてしまう。初代の総長を「怒羅権の父」とリスペクトしていたのを思い出す。

 友好団体の関東連合と異なり、怒羅権の犯行は前述した通り荒っぽい。「特に吉林省、黒竜江などの出身者は荒っぽい」と怒羅権関係者は言う。

 一方の王子華魂だが池袋西口を拠点としており、たまに会合をしては情報交換をしているようだ。この点は他の暴走族OBと変わらない。友好関係にある関東連合しかりである。が、関東連合ばかり注目されているが、こと渋谷のアンダーグラウンドシーンにおいては怒羅権OBの影響力が大きい。都内のクラブの実権を握っており、そこでギャル雑誌がイベントを開く、サークルがイベントを開く。そのあがりが怒羅権OBに入るからだ。また、資金だけではない。人脈においても特筆すべきである。ギャル業界を抑えるという事はギャルモデル事務所も傘下における。従って、 ・・・続きを読む
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筆者

久田将義

久田将義(ひさだ・まさよし) 編集者

TABLO編集長。1967年、東京都生まれ。法政大社会学部卒業後、産経メディックスに入社。三才ブックス、ワニマガジン社の後、ミリオン出版に移籍し2001年から「実話ナックルズ」編集長。06年に選択出版に移り、週刊朝日を経てミリオン出版に復帰。12年9月まで編集局次長。犯罪や芸能界に詳しい。著書に『トラブルなう』『原発アウトロー青春白書』『僕たちの時代』(青木理氏との共著)。

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