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あべのハルカス全面開業ニュースを横目に──続・大阪と兵庫の違い

菘あつこ フリージャーナリスト

  3月7日(金)、大阪市阿倍野区の「あべのハルカス」が全面開業した。高さ300mの日本一高いビル、すごいビルが出来たんだなーーと思いながら、まだ行っていない。「行っていないなら書かんといてよ!」というツッコミが大阪人から入りそうだが、いや、今日書きたいと思ったのは、以前もちょっと書いた“大阪と兵庫の違い”について。前回だけではまだまだ書き足りない!──という感じだったので。特に今回は、兵庫というと日本海側までと広いので神戸・阪神間に絞り、大阪と比べてみたいと思う。

 で、「あべのハルカス」、私が行っていないだけじゃなくて、今、住んで生活している、阪神間や神戸の友人達を見回しても、「行った」とか「行きたい」という話をほとんど聞かない。「なんか、すごく高いビルが出来たらしいね」と会話は出ても、それで終わっている感じだ。ここで私は「もしこれが逆だったら?」と想像する。神戸に何かすごい建物が出来たとして、大阪の阿倍野など大阪市内、さらに遠くも入れて大阪府内の人たちの行動はどうなるだろう? 結構な割合で行くのではないかと思うのだ。

 実は、私は大阪府内の東の方で子供時代を過ごした。子供時代、家族が連れて行ってくれた百貨店というと、まず近鉄本社のそばにある上本町の近鉄百貨店。上本町六丁目にあるということで、「上六に行こか」という感じで連れて行ってもらったのを憶えている。その上六(地下鉄でいうと谷町九丁目あたり)から、地下鉄で2駅行ったところには天王寺・阿倍野があり、昔から、天王寺動物園や大阪市立美術館、映画館などがあってさらなる都会というイメージだった。中学生くらいになって、友達と映画を観るなど遊びに行ったのが、この天王寺・阿倍野、「あべのハルカス」のあたりなのだ。

 そして、高校生になると、もう少し足を伸ばすようになっていった。大阪のキタと言われる梅田、それに神戸にも、お小遣いから交通費を貯めては出かけるようになった。中学生の時に神戸でポートピア博覧会があって、家族に連れて行ってもらって楽しかった思い出がとても強く記憶に残っていて、ポートアイランドに行くのが嬉しくてたまらない、三宮から山の方に行って北野坂などの西欧的な雰囲気にも心がときめいた。「大人になったら、神戸に住みたいなぁーー」と思いながら中高時代を過ごしたのだ。今、神戸市内ではないけれど、阪神間に住んで神戸でする仕事も多いから、その夢は叶ったといえるのだろう。

 「そんなにあなたが神戸好きだから、『あべのハルカス』に興味がないだけなんじゃない?」と関西以外に住んでいらっしゃる方々は思われるかもしれない。けれど私ほど神戸好きでなくても、この感覚は割と多くの人に共通しているような気がするのだ。例えば、高校や大学に進学する時に選ぶ学校をとっても、 ・・・続きを読む
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筆者

菘あつこ

菘あつこ(すずな・あつこ) フリージャーナリスト

フリージャーナリスト。立命館大学産業社会学部卒業。朝日新聞(大阪本社版)、神戸新聞、バレエ専門誌「SWAN MAGAZINE」などに舞踊評やバレエ・ダンス関連記事を中心に執筆、雑誌に社会・文化に関する記事を掲載。文化庁の各事業(芸術祭・アートマネジメント重点支援事業・国際芸術交流支援事業など)、兵庫県芸術奨励賞、芦屋市文化振興審議会等行政の各委員や講師も歴任。著書に『ココロとカラダに効くバレエ』。

 

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