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厳しい契約を迎えているメジャーの日本人選手

故障と不振で評価を下げた日本人内野手、年齢で難航するイチロー

出村義和 ジャーナリスト

 野茂英雄さんが日本球界の激しい逆風を受けながらメジャーリーグにチャレンジしてから、ちょうど20年が経つ。独特のトルネード投法で大旋風を巻き起こして以来、日本人選手は毎年のように世界最高峰といわれるステージにチャレンジを続けている。すでに50人を超える日本人メジャーリーガーが誕生、イチローや松井秀喜さんなどの大活躍で日本人選手の認知度も評価も劇的に上がった。今やチャレンジというよりは、感覚的には単なる移籍に近くなり、日本人選手のメジャーにおけるプレーはごく日常的な情報となっている。

メジャー挑戦を表明しながらも、移籍先がまだ決まっていない阪神の鳥谷敬=10月23日、阪神甲子園球場拡大メジャー挑戦を表明しながらも、移籍先がまだ決まっていない阪神の鳥谷敬=10月23日、阪神甲子園球場

 ところが、今オフの動きをみているとタフな状況に立たされる日本人選手が目につく。今季メジャー、マイナーでプレーした14選手のうち現地時間16日現在、来季の契約が成立しているのは半分の7選手だけ。残留を希望しながら日本球界に復帰する松坂大輔らUターン組が3人。残りは現役続行か否かの決断のない例外的な黒田博樹を除いてイチロー、青木宣親、川崎宗則の野手組となる。また、阪神からFAとなってメジャー移籍を希望する鳥谷敬も決まっていない。

 こうした鈍い動きとは対照的に、FA市場、トレード市場は近年では珍しいぐらい活発だ。違反薬物問題以来、メジャー球界が防止対策を強化してきたことで、野球の質が打撃中心のパワーゲームから投手上位の時代に入り、メジャーの試合は低得点試合や接戦が増加して、各チームはますます投手強化に努める。特に、リリーフ投手の役割の重要性が帯び、補強は投手優先の傾向が一層強まっている。

 レッドソックスがオフに入るとすぐに上原浩治 ・・・続きを読む
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筆者

出村義和

出村義和(でむら・よしかず) ジャーナリスト

ジャーナリスト。1950年、東京生まれ。法政大学社会学部、ユタ州立大学ジャーナリズム科卒。ベースボールマガジン社でアメリカ総局特派員、週刊ベースボール編集長などを務め、86年からフリー。ニューヨークを拠点に、スポーツから政治、ビジネスまで幅広い範囲をカバー。2005年に帰国後、新聞、雑誌などに執筆する一方で、スカパー!「MLBライブ」の解説を務め、09年からはJスポーツでMLBの解説者となる。著書に『英語で聞いてみるかベースボール』『メジャーリーガーズ』など。

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