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なぜに外国人観光客は京都へ行くの?!

キモノ姿で遊ぶ

薄雲鈴代 ライター

 京都は春爛漫。4月1日からは祇園甲部歌舞練場で「都をどり」も始まって、花見小路はいつにもまして華やいでいる。歌舞練場へ向かう人々を桜の下で眺めていると、やはり着物姿の方が多い。なかに、おとなの男女が揃って着物姿なので、ふと目で追うと、日本人ではなく、中国人カップルであった。

 今、京都は外国人で溢れかえっている。

 春節(中国の旧正月)の2月の頃からこの春休みにかけて、どこを歩いても中国人観光客に出くわすのはもちろん、アジア圏のみならずアメリカ、オーストラリア、フランスと欧米の観光ツアーにもよく出くわす。団体だけでなく、恋人同士や家族連れの個人旅行も多く、市バスや地下鉄に乗ると必ず外国人旅行者がいる。

お花見日和となり、川沿いの桜も見頃となった加茂街道=2015年4月2日、京都市北区拡大お花見日和となり、川沿いの桜も見頃となった加茂街道=2015年4月2日、京都市北区
 はんなりと京都らしい夜桜見物を……と思っても、花の名所はすべて観光客で埋め尽くされている。祇園の白川に架かる巽橋も人だかり。わずか数歩で渡れる小さな橋は、カメラを構えている観光客に陣取られて、通ろうにも身動きがとれない。舞妓たちを見守る辰巳大明神や、白川に降りそそぐ桜花の風情を写真におさめようと必死だ。人の壁を押し分けて驚いたことに、その大勢はすべて外国人なのである。

 昨夏、世界の人々が魅力に思う「ワールドベストシティ」の1位に、京都が選ばれた。世界で最も影響力のある旅行誌『トラベルアンドレジャー(Travel+Leisure)』のワールドベストアワードの発表である。それ以前でも、京都で外国の旅行者を見かけることは珍しくなかったが、昨今のような過密さではなかった。京都駅や繁華街の四条河原町周辺、世界遺産に名を連ねる古寺旧跡ならいざ知らず、住んでいる人しか通らない小路や、地元の氏子さんしか詣でないような小さな神社でも外国人の姿を見かける。

 何を求めて、何を探しに世界の人々は京都へゆくのか。

 春節の少し前、 ・・・続きを読む
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筆者

薄雲鈴代

薄雲鈴代(うすぐも・すずよ) ライター

京都府生まれ。立命館大学在学中から「文珍のアクセス塾」(毎日放送)などに出演、映画雑誌「浪漫工房」のライターとして三船敏郎、勝新太郎、津川雅彦らに取材し執筆。京都在住で日本文化、京の歳時記についての記事多数。京都外国語専門学校で「京都学」を教える。著書に『歩いて検定京都学』『姫君たちの京都案内-『源氏物語』と恋の舞台』『ゆかりの地をたずねて 新撰組 旅のハンドブック』。

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