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ネットニュースでステマ広告がはびこる理由

ネット広告の単価の安さ、記事として掲載を望むスポンサー企業の意向を指摘する声

川本裕司 朝日新聞記者

 ブロガーの山本一郎氏が4月末、ネット広告会社のサイバーエージェントが「ネイティブ広告(一般記事風の広告)」で、第三者を装いながら口コミなどで特定の商品や話題を好意的な反応を示す「ステルスマーケティング(ステマ)」を、広告のクレジットなしで行っているのではないかと指摘し、問題が浮上。サーバーエージェントは5月12日におわびした。ステマが多い商品は化粧品、健康食品、ゲームなど幅広い。

  7月30日には、ヤフーニュースが「編集コンテンツと誤認させて広告を届けるステマは景品表示法違反に問われる可能性もある悪質な行為」「広告としての表記の有無にかかわらず記事広告やタイアップ記事を配信することを従来から禁止しており、今後も契約違反が明らかになった場合には契約解除はもちろんのこと、法的措置を含む厳正な対処を行います」との見解を公表するとともに、マイナビニュースなどネットニュース3媒体との契約を「総合的な判断」で解除した。

  マイナビ広報部は「チェックが甘かった面がある。現在はタイアップ記事では提供会社名を明示し、広告記事と編集記事の区別を明確にしている」と言っている。ヤフーニュースは9月3日にも中国情報を中心とした「サーチナ」の配信を終了、年内に2社の打ち切りを予定している。

女性向けのまとめサイトTRILLのロゴ女性向けのまとめサイトTRILLのロゴ
  9月4日にはヤフーは女性向け情報サイトを手がける子会社のTRILLで、広告記事を編集記事とみなす誤解を招くような表現があったことをおわびした。

  この問題については週刊ダイヤモンドが8月22日号で、都内のPR会社大手

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