メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

ツイッターの経営陣混乱と文字数制限撤廃の狙い

広告メディアの価値増大めざす創業者の復帰で立て直しなるか

石川温 ジャーナリスト

 Twitterが混乱している。

 アメリカ・Twitter社で、開発部門などの事業トップ4名(海外展開などのメディア提携担当、技術開発、商品開発、人事担当)が離職することが明らかになったのだ。それぞれの離職理由は不明だが、Twitterが混乱状態にあるのは間違いない。

  Twitterは現在、利用者数の伸びが急速に鈍化しており、SNSのなかでも存在感がなくなりつつある。日本では、SMAP騒動でTwitterが一時、ダウンするなどそれなりにユーザーを抱えているが、世界的に見れば、ブームは過ぎつつある状態だ。

  広告戦略においても、収益構造が安定せずに赤字経営が続いている。Facebookが動画広告に注力し、LINEはスタンプ販売だけでなく、動画や音楽などコンテンツ配信で収益源を模索。中国のWeChatが生活インフラとして、決済サービスで成功を収める中、Twitterは独自の稼ぎ頭を生み出せていない。

  不安定な経営状態が続く中、4名の幹部が離職することになったが、その理由のひとつとして推測されているのが、CEOの存在だ。

スマホを手にするツイッターの創業者ジャック・ドーシー氏=2013年5月、東京都港区スマホを手にするツイッターの創業者ジャック・ドーシー氏=2013年5月、東京都港区
  昨年10月に、Twitterの創業者であるジャック・ドーシー氏がCEOとして復活した。しかし、ドーシー氏は、同じく創業者として携わっているモバイル決済サービス「スクエア」のCEOも兼務した状態で1日のなかで、2つのオフィスを行き来している。

  スクエアは、昨今のフィンテックブームに乗り、昨年秋に上場するなど勢いを増すが、Twitterは立て直しに必死の状態だ。

 そんななか、ドーシー氏は、これまで「140文字制限」で人気のあったTwitterの文字制限を撤廃する可能性を検討していた。表現できる文字数を増やすことで、

・・・ログインして読む
(残り:約612文字/本文:約1376文字)