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ブノワ賞受賞のオニール八菜さんが放つオーラ

パリ・オペラ座バレエ団に入団し3年、日本仕込みの正確な技術とフランスのエレガンス

菘あつこ フリージャーナリスト

バルナ国際バレエコンクールで踊るオニール八菜さん=2014年7月、ブルガリア・バルナ拡大バルナ国際バレエコンクールで踊るオニール八菜さん=2014年7月、ブルガリア・バルナ
 パリ・オペラ座バレエ団のオニール八菜さんがブノワ賞を受賞した。オニールさんは母が日本人、8歳で父の故郷であるニュージーランドへ移住するまで東京で育ち、バレエを始めたのも日本、3歳から岸辺バレエスタジオで学んだ。2014年にスウェーデン王立バレエの木田真理子さんがブノワ賞を受賞したのに続く、日本育ちのバレリーナの受賞だ。

  まず、ブノワ賞のこと、バレエファン以外の方にはあまり馴染みがないかも知れない。前年1年間に世界中で上演されたバレエで素晴らしい功績を残したダンサーや振付家、音楽家、舞台美術家、ジャーナリストなどに贈られる賞。ロシア、モスクワのボリショイ劇場で授賞式とコンサートが行われる。ダンサーではこれまでに、シルヴィ・ギエム、ミハイル・バリシニコフ、ウリヤーナ・ロパートキナ、ウラジミール・マラーホフ、アリーナ・コジョカル、マニュエル・ルグリ(敬称略)といった世界を代表するスター達が受賞している。

  コンクールとは違い、自ら応募してエントリーするというようなものではなく、日々、行っている仕事、芸術活動で素晴らしい功績をあげていると、突然、候補にあがっていると告げられ、候補者から受賞者が選ばれる。なので、バレエ界のアカデミー賞などとも言われている賞だ。世界トップのバレエ団で長年、主役を踊りつつけていても選ばれない人もたくさんいる。

  そんな中、オニールさんはオペラ座に正式入団したのが2013年という、まだ23歳のいわば新人、トントン拍子に階級があがっているが最高位のエトワールではなく、2番目の階級プルミエール・ダンスーズ。それで選ばれたというのも本当に凄いことだ。

  彼女の踊りのどんなところが特に素晴らしいのだろう。受賞の理由として“日本仕込みの正確な技術とフランスのエレガンス”が挙げられている。また、長年、パリ・オペラ座と交流し、今年の7月24日にはロームシアター京都でオニール八菜さんを主役に招いて『ドン・キホーテ』を上演する予定(ちなみに、ブノワ賞が決まる前から、このキャスティングは決まっていた)の有馬龍子記念京都バレエ団の有馬えり子さんは「彼女は若く美しいのはもちろん、舞台に立った時のオーラが違う」と話す。

 有馬さんは毎年お正月に東京で開かれるNBAコンクールの審査にも携わっているが ・・・続きを読む
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筆者

菘あつこ

菘あつこ(すずな・あつこ) フリージャーナリスト

フリージャーナリスト。立命館大学産業社会学部卒業。朝日新聞(大阪本社版)、神戸新聞、バレエ専門誌「SWAN MAGAZINE」などに舞踊評やバレエ・ダンス関連記事を中心に執筆、雑誌に社会・文化に関する記事を掲載。文化庁の各事業(芸術祭・アートマネジメント重点支援事業・国際芸術交流支援事業など)、兵庫県芸術奨励賞、芦屋市文化振興審議会等行政の各委員や講師も歴任。著書に『ココロとカラダに効くバレエ』。

 

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