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なぜ男性保育士は疎まれるのか(下)

若い男性が女性中心の職場に入っていくことのリスク

杉浦由美子 ノンフィクションライター

 なぜ、”男性保育士が増えないのか”問題について、「子どもが性の対象になりうるという意識の普及」という面から書いてきた。最終回の今回は、若い男性が、スタッフも保護者も女性が大半を占める保育の現場に入っていくことで起きる事件について説明したい。

イケメン男性保育士

 検索エンジンで「男性保育士」と検索すると、追加キーワード候補で「男性保育士 イケメン」とでてくる。テレビでしばしばイケメン保育士が取り上げられ、ネットでも話題になっているのだ。実際、私もイケメン保育士”をよく見かける。

「潜在保育士」の復職を促す講習会のあとに開かれた合同就職説明会=2014年9月、千葉県柏市拡大「潜在保育士」の復職を促す講習会のあとに開かれた合同就職説明会=2014年9月、千葉県柏市
 以前、幼児たちを山に連れて行く企画に同行取材した時のことだ。短大の保育科の学生たちがボランティアで参加していた。男女共に華やかな若者たちだった。情報があふれ、センスのいい洋服が安く買える今、容姿というのは本人の努力と工夫で決まる。保育科の学生たちは、自分の容姿に手間をかけている印象を受けた。女子が多い学科に入れば、男女共に美意識が高くなるのかもしれない。

 その時に、その企画の関係者が、テキパキと作業をしている男子学生たちを指さしていった。

 「あそこにいる2人の男子、成績もいいし、真面目でしっかりしている。でも、なかなか就職が決まらないんです。女の子たちはみんな決まっているのに」

 見ると、2人とも細身で少年っぽさが残るいわゆるジャニーズ系の美男子だった。子どものお母さんたちも、彼らと話すときは、嬉しそうだった。

女性の中に男性が入っていくリスク

 保育園が男子学生を採りたがらない理由として、スタッフも保護者も女性ばかりの中に、若いイケメンが入ってくると、事件が起きうる......ということがあるのだ。

 母親たちが男性保育士に恋をしてしまうことがしばしば起きる。 ・・・続きを読む
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筆者

杉浦由美子

杉浦由美子(すぎうら・ゆみこ) ノンフィクションライター

1970年生まれ。日本大学農獣医学部(現・生物資源科学部)卒業後、会社員や派遣社員などを経て、メタローグ社主催の「書評道場」に投稿していた文章が編集者の目にとまり、2005年から執筆活動を開始。『AERA』『婦人公論』『VOICE』『文藝春秋』などの総合誌でルポルタージュ記事を書き、『腐女子化する世界』『女子校力』『ママの世界はいつも戦争』など単著は現在12冊。

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