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守りに入ったアップル、四半期決算の減収が続く

新スマホで巻き返したサムスン、日本はiPhoneの売り上げが増える珍しい国

石川温 ジャーナリスト

「iPhone6s」と同時発表のタブレット「iPadプロ」を持つアップルのティム・クックCEO=2015年9月9日、米サンフランシスコ「iPhone6s」と同時発表のタブレット「iPadプロ」を持つアップルのティム・クックCEO=2015年9月9日、米サンフランシスコ
 アップルは7月26日に、2016年度第3四半期決算を発表した。

  売上高は424億ドル、純利益は78億ドルで、前年同期の業績は売上高が496億ドル、純利益が107億ドルだったことを考えると相当な落ち込みようだ。

  これまでアップルはiPhoneが世界的に大ヒットしていたが、スマホ市場の伸び悩みにより、企業としての成長にも急ブレーキがかかっている。

  実際のところ、iPhoneは、当四半期で4039万9000台販売しているが、前年同期比で15%もの販売台数減となっている。3月には、新製品として4インチの「iPhone SE」を投入したものの、販売台数減は避けて通れなかった。

  このiPhone SEはアップルとしては珍しい普及価格帯の商品であったため、供給量を上回る需要があったが、端末販売価格の平均単価が下がったため、売り上げを押し下げてしまったようだ。これまでのように、高価なハイエンドモデルを販売しているだけでは限界もあり、とはいえ普及価格帯の商品を投入すれば平均単価が下がってしまうという、苦しい立場に追いやられているのがわかる。

  一方、スマホ業界で息を吹き返したのが韓国・サムスン電子だ。先ごろの決算では前年同期比17%増の営業利益になるなど好調な数字を残した。

  同社のフラグシップスマホである「Galaxy」は

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