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錦織ブームはテニスブームなのか?

データから見る日本社会の中のテニス

倉沢鉄也 日鉄住金総研研究主幹

天候を気にせず使えるインドアのテニスコートでは、中高年らが平日でもプレーを楽しむ=
2006年、宇都宮市内拡大天候を気にせず使えるインドアのテニスコートでは、中高年らが平日でもプレーを楽しむ= 2006年、宇都宮市内
 錦織圭選手がトップ100に入って8年、日本史上最高ランキングの男子選手となって5年、トップ10になって2年がたった。錦織の試合結果が毎週ニュースに流れるばかりか、今や世界中での錦織の試合を無料のテレビ放送で見ることができる。

  錦織さまさま、2016年の今、テニスは日本において史上最高の幸せを迎えているようだ。凱旋となる9月16~18日のデビスカップ・ウクライナ戦(大阪)、10月の楽天ジャパンオープン2016(東京)にもスタジアムを埋め尽くさんばかりの観客が、錦織を一目見ようとやってくるだろう。

  ここであえて小難しい問いかけをしてみよう。「錦織ブームは、テニスブームなのか」。これをいくつかの調査データで見ていきたい。ご紹介する調査は2016年の最新動向ではなく、数年に一度の調査もあるが、経年(この10年、20年)の比較も交えて傾向を読み取っていただきたい。

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 現在、錦織ブームであることは疑いない。アンケート調査によれば「プロ・アマ、現役・引退、国内外問わず一番好きなスポーツ選手」で2015年の第1位は錦織だ。もちろんテニス史上初の1位。

  2014年の9位からのジャンプアップ。全米オープン準優勝の効果ではあろうが、イチローより、浅田真央より、長嶋茂雄より、錦織は圧倒的な上位になった。錦織は視聴率がとれる、部数がとれる、だからメディア各社はこぞって錦織を扱い、高い放映権料を払って毎週錦織の試合をテレビ中継する。これはこれで重要なテニス市場の一つだ(資料1。以上中央調査社調べ)。

  日本でテニスをやる人は増えているのか。「1年間に1回以上、硬式テニスを行った日本人の推計人口」は2014年度で399万人だった。 ・・・続きを読む
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筆者

倉沢鉄也

倉沢鉄也(くらさわ・てつや) 日鉄住金総研研究主幹

日鉄住金総研(株)研究主幹。1969年生まれ。東大法学部卒。(株)電通総研、(株)日本総合研究所を経て2014年4月より現職。専門はメディアビジネス、自動車交通のIT化。ライフスタイルの変化などが政策やビジネスに与える影響について幅広く調査研究、提言を行う。著書に『ITSビジネスの処方箋』『ITSビジネスの未来地図』など。

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