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小保方晴子氏が「婦人公論」で新連載を開始

『セックス・アンド・ザ・シティ』のキャリーになりたい

杉浦由美子 ノンフィクションライター

STAP細胞について説明する理化学研究所の小保方晴子ユニットリーダー(当時)=2014年1月28日、神戸市中央区拡大STAP細胞について説明する理化学研究所の小保方晴子ユニットリーダー(当時)=2014年1月28日、神戸市中央区
 STAP細胞論文ねつ造騒動を引き起こした小保方晴子氏がまた動き始めた。雑誌「婦人公論」(2017年1月24日号・中央公論新社)で新連載を始めたのだ。理化学研究所を退職してからの日記が掲載されるそうだが、1回目では、近況報告を兼ね、連載が始まるまでの経緯が書かれている。

  読んでみたが、お菓子や料理に没頭する日常を描きながら、「私を応援してくれる人がたくさんいる」ということが書かれている。

  お世話になった人や“親友さん”が家を訪れてくれた。アメリカで一緒に働いていた友人からメールがきた。
「婦人公論」の編集者から連載の打ち合わせのために訪れたレストランでのエピソードはこうだ。

  “帰りにレストランのウエイターさんが「元気になってくださいね」と声をかけてくれた。「私が誰かわかるんでしょうか」と横山編集長に伺うと、「わかりますよー」とのお返事。そうなのかー。。。”

  つまり、初対面のウエイターも「私を応援してくれる」と書いているのだ。

  この箇所を読み、ある種のホラーだと感じた。故・笹井芳樹氏の遺族への配慮がまったく感じられないからだ。日本を代表する優秀な研究者が死んでいるのだ。彼には家族もいた。残された家族たちも生きづらくないかと心配になるが、そういった他者への思いやりがまったく小保方氏からは感じられない。

手記『あの日』はセクハラ告発だという説も

  連載の冒頭で小保方氏は“前の家はマスコミの人に一日に何度もインターホンを鳴らされて、応答がないとドアをどんどん叩かれる。一切の外出ができないばかりか、窓も開けられない。うつとPTSD(心的外傷後ストレス障害)の治療中だが病院にも行けない。そんな日々が数カ月にわたって続いた”と書いている。

  なぜ、このような状況になったかといえば、論文ねつ造発覚の後に、小保方氏は巻き髪にワンピースという出で立ちで記者会見を開き、なんのデータも提示せず、涙ながらに釈明をする等、マスコミや人びとの注目を浴びるような行動をしてきたからだ。

  凡人の感覚だと、「もう目立たないように静かに暮らそう」と考えるだろうが、小保方氏はそうはしない。2016年1月には手記『あの日』(講談社)を刊行し、同年6月に「婦人公論」でミニ丈のワンピース姿で瀬戸内寂聴氏と対談し注目され、今回は新連載をはじめるという。

  私はこれらをすべて「天然」だと、とらえている。非常に ・・・続きを読む
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筆者

杉浦由美子

杉浦由美子(すぎうら・ゆみこ) ノンフィクションライター

1970年生まれ。日本大学農獣医学部(現・生物資源科学部)卒業後、会社員や派遣社員などを経て、メタローグ社主催の「書評道場」に投稿していた文章が編集者の目にとまり、2005年から執筆活動を開始。『AERA』『婦人公論』『VOICE』『文藝春秋』などの総合誌でルポタージュ記事を書き、『腐女子化する世界』『女子校力』『ママの世界はいつも戦争』など単著は現在12冊。

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