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内村・萩野・福島…アマチュア選手のプロ転向の波

リオデジャネイロ五輪後、トップ選手4人が企業を退社

増島みどり

リオデジャネイロ五輪の陸上女子200メートル予選で走る福島千里=2016年8月15日拡大リオデジャネイロ五輪の陸上女子200メートル予選で走る福島千里=2016年8月15日
 リオ五輪後、日本のオリンピック競技をけん引する選手たちのプロ転向が続いている、と書いていたら、女性オリンピアンも所属企業を退社した。陸上女子短距離のエースで、100メートル、200メートルの日本記録保持者・福島千里(28)が、昨年末に2007年から9年間在籍した「北海道ハイテクAC」を退社し新たな道を走り出すという。

 リオ五輪の男子体操個人、団体の金メダリスト、内村航平(28)が、16年11月にコナミスポーツ退社。先ずはスポーツメーカー「アシックス」と、20年東京五輪を見据えたウエア関連契約を結んでプロキャリアをスタートさせたばかりだ。

 陸上400ートルリレーではアンカーとして銀メダル獲得に貢献したケンブリッジ飛鳥(23)も、スポーツウエアやサプリメントを扱う「ドーム」を退社しプロランナーとなった。

  3月に東洋大学を卒業予定の、競泳400メートル個人メドレー金メダリストの萩野公介(22)も、活動の詳細は未発表だが、企業には所属せず東京五輪を目指す方向性を決めたようだ。

  アマチュアと呼ばれてきた五輪アスリートたちの活動形態にも、東京五輪に向かって大きな変革の波が押し寄せている。今後も益々勢いを持つこの波を、選んだ選手自身も業界もどう乗りこなすのか注目される。

マネージメント会社の存在感が背景

  プロ転向とそうではない選手の「差」とは、どこにあるのか。

  もっとも明確なのは、企業に所属し給料をもらって活動をする社員(契約形態は様々だが)なのか、所属企業を持たず自らで収入源を得て行くかの違いだ。前者なら安定はしている。引退後も企業に残る、或いはアドバイザーなどで企業に関わるケースも多い。しかしもちろん、所属企業以外でのウエアの選択からイベント出演、CMやテレビでの活動全てで所属会社の許可なくしてはできないため、活動は大幅に制限される。

  後者は、肖像権の一部は強化資金をねん出するJOC(日本オリンピック委員会)で使用されるケースはあるが、 ・・・続きを読む
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筆者

増島みどり

増島みどり(ますじま・みどり) スポーツライター

スポーツライター。1961年生まれ。学習院大卒。84年、日刊スポーツ新聞に入社、アマチュアスポーツ、プロ野球・巨人、サッカーなどを担当し、97年からフリー。88年のソウルを皮切りに夏季、冬季の五輪やサッカーW杯、各競技の世界選手権を現地で取材。98年W杯フランス大会に出場した代表選手のインタビューをまとめた『6月の軌跡』(ミズノスポーツライター賞)、中田英寿のドキュメント『In his Times』、近著の『ゆだねて束ねる――ザッケローニの仕事』など著書多数。

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