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共感される不倫、叩かれる不倫。その差は?(上)

リアルでもドラマでも、不倫の主役はなぜ主婦になったのか

杉浦由美子 ノンフィクションライター

ドラマ「東京タラレバ娘」に出演した大島優子さん=2016年11月3日、長野県軽井沢町拡大ドラマ「東京タラレバ娘」に出演した大島優子さん=2016年11月3日、長野県軽井沢町
  『東京タラレバ娘』(日本テレビ系)で3人の女性の恋愛が描かれる。その中で最も視聴者の共感を得たのは、大島優子演じる小雪の不倫ではないだろうか。

  小雪は父親が経営する居酒屋を手伝う30歳未婚。親友たちと「オリンピックまでに結婚したいね」と希望を話す。そんな彼女はひょんなことで出会ったサラリーマン(田中圭)に一目惚れする。彼は35歳。年齢も釣り合う。彼も小雪に好意をしめすが、彼は自分が結婚していると告白する。ここから小雪の不倫ははじまっていく。

  この不倫の恋に視聴者たちは「胸がキュンキュンする」とSNSに投稿し、大島優子と田中圭のツーショット写真がネットにアップされるとすぐに5万以上の「いいね!」が押された。清潔感あるイケメンの田中圭が演じるクズ男ぶりも「萌える」「魅力的」という感想がSNSでは多く見られる。

  ドラマで描かれる未婚女性と既婚男性という組み合わせの不倫が、こんな風に共感を得るのは久しぶりではないだろうか。なぜなら、現在、リアルでもドラマでも不倫の主役は主婦だからだ。

未婚女性の不倫はタブー感が高まっている

  不倫の主役がなぜ主婦なのか。理由のひとつは、未婚女性が不倫をすることのタブー感が高まっているからだ。タレントの不倫騒動を思い出してもらいたい。既婚者である矢口真理の不倫が発覚した時にバッシングが起きた。

  しかし、タレントのベッキーの不倫への批判の大きさは矢口の比ではなかった。客観的にみると、夫と暮らす家に男を連れ込んだ矢口の方がゲスだ。同情の余地はまったくない。一方、報道の中で公開されたLINEのやりとりをみたところ、ベッキーは相手から「もうすぐ妻とは別れることが決まった。

  あとは離婚届を出すだけなんだよね」と伝えられていたようにも ・・・続きを読む
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筆者

杉浦由美子

杉浦由美子(すぎうら・ゆみこ) ノンフィクションライター

1970年生まれ。日本大学農獣医学部(現・生物資源科学部)卒業後、会社員や派遣社員などを経て、メタローグ社主催の「書評道場」に投稿していた文章が編集者の目にとまり、2005年から執筆活動を開始。『AERA』『婦人公論』『VOICE』『文藝春秋』などの総合誌でルポタージュ記事を書き、『腐女子化する世界』『女子校力』『ママの世界はいつも戦争』など単著は現在12冊。

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