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日替わりヒーロー、全員野球で快進撃の侍ジャパン

初戦キューバ戦の初回の攻防で波に乗る、大会の観客動員は大幅増

出村義和

  開幕前の重苦しい空気は雲散霧消、いまサムライたちは6戦全勝で世界一奪回に向けて海を越え、大一番を目前にしている。

  3月6日に開幕した野球の国・地域別対抗戦、第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)はいよいよクライマックス、20日(日本時間21日)からドジャースタジアムで開催される決勝ラウンドでチャンピオンが決まる。

  「過去最弱」「アメリカに渡れるどころか、1次ラウンドで敗退もあり得る」などなど,

  大会前の日本代表に対する評価は芳しいものではなかった。

  実際、そういわれるだけの根拠もあった。まず、攻守の柱として期待されていた二刀流大谷翔平の故障による代表辞退という衝撃的な事態が発生。さらに、直前にはチームの精神的支柱のひとりといわれていた嶋基宏が故障完治せず出場を断念、戦力ダウンは必至とみられていた。

  また大会前に行った強化、壮行の5試合で2勝3敗と負け越し。調子の上がらない打線、役割の決まらないブルペン投手陣に対して不安が高まり、チームのムードの悪さを指摘する声も上がっていた。

  ところが――。フタを開けた途端、空気がガラリと変わった。第1、第2ラウンドとも4チームが出場して総当たりで上位2チームが次のラウンドに進出するシステム。限りなくトーナメントに近い、超短期決戦。従って、常に先手を打つということが勝ち抜くための最も重要なポイントになる。

WBC2次ラウンドのキューバ戦5回裏2死三塁、筒香は中前に同点の適時打を放つ=2017年3月14日、東京ドーム拡大WBC2次ラウンドのキューバ戦5回裏2死三塁、筒香は中前に同点の適時打を放つ=2017年3月14日、東京ドーム
  初戦の相手は同じプールで難敵といわれたキューバ。日本代表は1回表にいきなり安打を浴びたがしのぎ、逆にその裏2死から唯一メジャーチームから参加した青木宣親の二塁打、「日本の4番はこの男」と小久保裕紀監督が全幅の信頼を置く筒香嘉智の右前タイムリーで先制した。振り返れば、この初回の攻防が快進撃の大きなきっかけを作ったように思える。

  一度は同点に追いつかれはしたが ・・・続きを読む
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筆者

出村義和

出村義和(でむら・よしかず) ジャーナリスト

ジャーナリスト。1950年、東京生まれ。法政大学社会学部、ユタ州立大学ジャーナリズム科卒。ベースボールマガジン社でアメリカ総局特派員、週刊ベースボール編集長などを務め、86年からフリー。ニューヨークを拠点に、スポーツから政治、ビジネスまで幅広い範囲をカバー。2005年に帰国後、新聞、雑誌などに執筆する一方で、スカパー!「MLBライブ」の解説を務め、09年からはJスポーツでMLBの解説者となる。著書に『英語で聞いてみるかベースボール』『メジャーリーガーズ』など。

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