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メジャーで初の「同一年2人」の日本人開幕投手

白星を挙げられなかったが、揺るがぬ田中将大とダルビッシュへの高い評価

出村義和 ジャーナリスト

 野茂英雄さんが日本人として30年ぶり2人目のメジャーリーガーになってから22年。その間に50名を超える日本人メジャーリーガーが誕生、数々の記録作り、記憶に残るプレーをみせてくれた。今年は期待が高まるだけでなく、日本人メジャーリーガー史においてエポックメーキングな意味深いシーズンにもなるかもしれない。

 

開幕登板を翌日に控えキャッチボールをするヤンキースの田中将大=2017年4月1日、米フロリダ州拡大開幕登板を翌日に控えキャッチボールをするヤンキースの田中将大=2017年4月1日、米フロリダ州
すでに、ひとつの歴史が刻まれた。田中将大(ヤンキース)と、ダルビッシュ有(レンジャーズ)が開幕先発投手を務めたからだ。同一年での2人は初めての快挙。また、田中は野茂さんを超える3年連続となった。

  2人とも開幕を任されるに相応しい投手だ。チームのエースというよりは、今やメジャーを代表する投手になりつつある。実際、田中はメジャー3年間で39勝16敗をマーク。勝率7割9厘は、勝敗が50試合以上についた現役投手の中ではトップだ。

  ダルビッシュは通算100試合登板時点でメジャー歴代トップの812奪三振を記録している。現地での評価も高く、ともに日本の最優秀投手賞にあたるサイ・ヤング賞候補に挙げられている。

  しかし、開幕の結果は期待が高かった分、失望も大きかった。オープン戦でメジャートップの防御率0.38を記録した田中は初回からレイズ打線につかまり、3回途中で7失点のKOで敗戦投手。珍しく制球を乱し、加えて過去8試合で負けなしの6勝をしている相手ということもあり、ベンチに引き揚げる田中は今まで見たことのないような落胆の表情を浮かべ、ベンチではしばらく呆然としていた。

  一方のダルビッシュもオープン戦では防御率2.80と順調な仕上げをみせていたが、立ち上がりから制球がままならない。7回まで投げたものの、5点の援護をもらいながら4点を失い、その後リリーフ投手が打ち込まれて逆転負け。

  「何とか試合は作れた」と本人はいうが、1点差まで追い上げられたことが逆転負けの一因になったのは明らか。

  だが、両投手に対する信頼は揺るぐことはない。「わずか1試合に過ぎない」と、 ・・・続きを読む
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筆者

出村義和

出村義和(でむら・よしかず) ジャーナリスト

ジャーナリスト。1950年、東京生まれ。法政大学社会学部、ユタ州立大学ジャーナリズム科卒。ベースボールマガジン社でアメリカ総局特派員、週刊ベースボール編集長などを務め、86年からフリー。ニューヨークを拠点に、スポーツから政治、ビジネスまで幅広い範囲をカバー。2005年に帰国後、新聞、雑誌などに執筆する一方で、スカパー!「MLBライブ」の解説を務め、09年からはJスポーツでMLBの解説者となる。著書に『英語で聞いてみるかベースボール』『メジャーリーガーズ』など。

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