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同じ教室の子を応援する関西のバレエコンクール

注目の男性部門の決選では禁止されている拍手が興奮から止まらない

菘あつこ フリージャーナリスト

 海外のバレエコンクールで日本人受賞のニュースが珍しくなくなってきた今、日本のコンクールは、どんな状況なのだろう? ここ20年ほどの間に日本のコンクールは随分増えて、バレエ関係者でも把握しきれないほどの数、レベルも様々という状況になってきている。

 そんななか、私は今年もGW、5月4日~7日に神戸文化ホールで行われた「こうべ全国洋舞コンクール」(通称、神戸新聞コンクール)を観た。今回は、30回目の記念すべき大会。

ローザンヌ国際バレエコンクールで採点1位となり、観客にあいさつする菅井円加さん=2012年2月4日、スイス・ローザンヌ拡大ローザンヌ国際バレエコンクールで採点1位となり、観客にあいさつする菅井円加さん=2012年2月4日、スイス・ローザンヌ
  日本でもっとも歴史あるコンクールというと、74回を数える東京新聞の「全国舞踊コンクール」が挙げられるが、「こうべ全国洋舞コンクール」は関西でもっとも歴史ある大会。全国で比較してもレベルが高く、ここで1位を獲得した菅井円加さんや二山治雄さんが、その後ローザンヌで1位になったり……といったことも多い。

  そして、このコンクール、客席が盛り上がることでも注目のコンクールだ。早くから男性部門が設けられていて、特に男性部門の決選が凄い。審査中の拍手は禁止されているのだが、観客の興奮から出た拍手を誰も止めることができない……そんな状況をこれまで何度も観た。

午前10時の開場を前に行列をつくり並ぶこうべ全国洋舞コンクールの観客たち=2017年5月7日、神戸市中央区の神戸文化ホール、撮影:テス大阪拡大午前10時の開場を前に行列をつくり並ぶこうべ全国洋舞コンクールの観客たち=2017年5月7日、神戸市中央区の神戸文化ホール、撮影:テス大阪
  最盛期には、朝の10時から夕方まで長時間行われる審査を観るために早朝から長い行列が出来、立ち見も出るなど入りきらない状態だった。近年はその頃に比べると、全体の出場者数が減っていて、少し落ち着きを見せているが、それでも、やはり今年も朝の行列は出来たし、男性部門の決選は盛り上がった。無料で審査を観ることができるコンクールもあるが、ここは入場料が必要、それにも関わらずだ。

  全国を見渡すと、歴史あるコンクールでも、入場無料なのに客席はガラガラ、出場者の指導者や家族だけ……といったコンクールも多いのだが、“こうべ”はどうして、こんなに盛り上がるのだろうか?

  会場で聞いてみた。「やっぱり、レベルが高くて見応えがある!」 ・・・続きを読む
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筆者

菘あつこ

菘あつこ(すずな・あつこ) フリージャーナリスト

フリージャーナリスト。立命館大学産業社会学部卒業。朝日新聞(大阪本社版)、神戸新聞、バレエ専門誌「SWAN MAGAZINE」などに舞踊評やバレエ・ダンス関連記事を中心に執筆、雑誌に社会・文化に関する記事を掲載。文化庁の各事業(芸術祭・アートマネジメント重点支援事業・国際芸術交流支援事業など)、兵庫県芸術奨励賞、芦屋市文化振興審議会等行政の各委員や講師も歴任。著書に『ココロとカラダに効くバレエ』。

 

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