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日中間のビデオレターが克服する「良くない印象」

坂本法政大教授の取り組み 高校生が映像を制作し交換して変わるイメージ

川本裕司 朝日新聞記者

中国・大連の生徒がつくったビデオレターを見る伊奈学園総合高校の生徒たち=2017年6月13日、埼玉県伊奈町中国・大連の生徒がつくったビデオレターを見る伊奈学園総合高校の生徒たち=2017年6月13日、埼玉県伊奈町
 尖閣諸島問題を機に互いに「良くない印象」が増えていった日本と中国。10代の若者が素顔を伝え合ったら、双方の理解を進むのではないか。メディアリテラシーを専門とする坂本旬・法政大キャリアデザイン学部教授(58)が、中学生や高校生が撮影したビデオレターの交換を通してどんな変化が起こるかを見る実践授業をしている。

  6月半ば、埼玉県伊奈町にある県立伊奈学園総合高校で坂本教授の出張授業があった。同校の語学系で学び、第2外国語としてある中国語コースを選択した生徒が5月に撮影したビデオレターを、坂本教授が6月上旬、中国・大連第16中等学校を訪れ、日本語を学ぶ高校1年にあたる生徒に見せた。大連との交流は2年目だ。

  届けられたビデオレターは、埼玉の街並みや校舎の様子、日常生活を撮り、コメントを添えられた10分ほどのもの。大連の生徒も、中心街や駅、校内の映像のほか、中国で人気のあるテレビ番組や俳優などの情報を盛り込んだ約10分間のビデオレターを作り、坂本教授に託した。撮影はiPadで行われた。

  この日の出張授業に参加したのは中国語コースの生徒ら11人。大連からのビデオレターを見た

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