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モスクワ国際バレエで金ダブル受賞の快挙

大川航矢さんと千野円句さんが金、寺田翠さんが銅メダル、ロシアで活躍する日本人

菘あつこ フリージャーナリスト

寺田翠さん(中央)が活躍するタタールスタン国立歌劇場の地域の民話をバレエにした「シュラレー」の舞台=2017年3月、ロシア・タタールスタン共和国、撮影:Nikoray Chumakov拡大寺田翠さん(中央)が活躍するタタールスタン国立歌劇場の地域の民話をバレエにした「シュラレー」の舞台=2017年3月、ロシア・タタールスタン共和国、撮影:Nikoray Chumakov
 世界三大バレエコンクールのひとつで、1969年から4年に1度行われているモスクワ国際バレエコンクール。長年ボリショイ・バレエを率いたユーリ・グリゴローヴィチの提唱ではじまり、現在も彼が審査委員長を務めるコンクールだ。ボリショイ劇場で行われた記念式典にはプーチン大統領も出席、バレエ大国ロシアの国家をあげた行事のひとつとみえる。

 今年、6月10日から20日行われた同コンクールで、日本人男性、シニア(19歳から27歳)の大川航矢(おおかわ・こうや)さんとジュニア(14歳から18歳)の千野円句(ちの・まるく)さんが金メダル、大川さんのパートナーとしてともに踊った寺田翠(てらだ・みどり)さんがシニア女性部門の銅メダルを獲得した。このレベルが高いコンクールで日本人が金メダルをダブル受賞するのは初めてのことで快挙といえる。

  バレエは、イタリアで生まれ、フランスで育まれ、ロシアで発展し……と言われる。日本人が“バレエ”と聞いて真っ先に思い浮かぶ「白鳥の湖」や「眠れる森の美女」「くるみ割り人形」のチャイコフスキー三大バレエはロシアで生まれた。そんなロシアには、モスクワやサンクトペテルブルクといった都市はもちろん、国じゅうの劇場に附属のバレエ団があり、人々に親しまれている。今回受賞した3人は3人とも、そんなロシアの劇場や学校に所属するダンサーたちだ。

  ジュニア男性部門金メダルの千野円句さんは現在18歳で、モスクワのボリショイ・バレエ学校の卒業をちょうど迎えるところ。ソ連時代からロシア・バレエ団で活躍した千野真沙美さんを母にロシア人男性を父に持つハーフ、180センチを超えるスラッとした長身でテクニックあり、これからが期待されている。ちなみに真沙美さんは、東京・町田で谷口バレエ研究所とバレエ団えぽっくを主宰する谷口登美子さんと映画監督の千野皓司さんの娘だ。

  そして、青森県出身の大川航矢さんと大阪府出身の寺田翠さんは、ともにロシア国立タタールスタン歌劇場バレエ団で活躍するプロダンサー。2人は、 ・・・続きを読む
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筆者

菘あつこ

菘あつこ(すずな・あつこ) フリージャーナリスト

フリージャーナリスト。立命館大学産業社会学部卒業。朝日新聞(大阪本社版)、神戸新聞、バレエ専門誌「SWAN MAGAZINE」などに舞踊評やバレエ・ダンス関連記事を中心に執筆、雑誌に社会・文化に関する記事を掲載。文化庁の各事業(芸術祭・アートマネジメント重点支援事業・国際芸術交流支援事業など)、兵庫県芸術奨励賞、芦屋市文化振興審議会等行政の各委員や講師も歴任。著書に『ココロとカラダに効くバレエ』。

 

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