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AIが奪う“長く働くなら一般職”の選択(上)

青山学院女子短大募集停止、なぜ名門短大は消えていくのか

杉浦由美子 ノンフィクションライター

 女性の社会進出が進む中で、「女子は一般職の方が長く働ける」という定説をいまだによく耳にする。1990年代初頭から2017年現在にかけて、首都圏を中心に言われ続けている説だ。総合職は激務なので女子はそうそう長く働き続けられない。一方、一般職は転勤もなく、出産後は時短勤務などの制度が使えて、定年まで勤められる。確かに銀行や生保などの事務処理が多い業種ではこの傾向が見受けられる。しかし、ここにきて、AI(人工頭脳)の普及が一般職の仕事を奪っていくという動きが出てきた。今回は「一般職」をキーワードとして、女子の就職事情を見てみたい。

  まずは先月のニューストピックスとして目を引いた「青山学院女子短大が2019年以降学生の募集を停止」を取り上げたい。

  この短大は、女子の採用が一般職中心だった1980年代までは、就職の好調さから名門花形として君臨していたからだ。

4年制大学より短大の偏差値の方が上だった

  青山学院女子短大が募集停止。40代後半以降の世代がこのニュースを盛んにフェイスブックやツイッターなどでシェアしていた。

  この世代にとって青短は名門中の名門校だったからだろう。

  現在の30代以下の世代には想像できないと思うが、1980年代は短大の方が4年制より偏差値が高かったのだ。

  その代表が青山学院女子短大であった。青山学院の4年制英文科より短大の英文科の方が、入学時の難易度が高かったのだ。共立や跡見といった女子大も4年制より短大の方が偏差値は高かった。

  最大の理由は、短大の方が就職に有利だったからだ。

  当時は、青山学院女子短大、学習院女子短大、立教女学院短大の3つが最高峰の名門短大で ・・・続きを読む
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筆者

杉浦由美子

杉浦由美子(すぎうら・ゆみこ) ノンフィクションライター

1970年生まれ。日本大学農獣医学部(現・生物資源科学部)卒業後、会社員や派遣社員などを経て、メタローグ社主催の「書評道場」に投稿していた文章が編集者の目にとまり、2005年から執筆活動を開始。『AERA』『婦人公論』『VOICE』『文藝春秋』などの総合誌でルポタージュ記事を書き、『腐女子化する世界』『女子校力』『ママの世界はいつも戦争』など単著は現在12冊。

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